ゆうばり国際ファンタスティック映画祭 2012
雪深き山間にひっそりと佇むかつての炭鉱の町。
昭和初期には国内有数の産炭地として10万人以上の人々で賑わったこの町も、エネルギー政策の転換や相次ぐ炭鉱の閉鎖によって過疎化の一途をたどり、今や人口1万人──全国で最も人口密度の低い町となりました。
しかし夕張には、世界に誇る2つの目玉があります。ご存知、誕生50周年を迎えた夕張メロン
、そして今年22年目に突入したゆうばり国際ファンタスティック映画祭
です。
かつて同映画祭に訪れたクエンティン・タランティーノ監督をして『夕張の雪は世界一美しい。神が雪を降らせている場所だ』と言わしめ、そのオマージュとして後の監督作「キル・ビル」の登場人物に“ゴーゴー夕張”の名を与えたことは今や語り草。
2007年の財政破綻時には一端中止されたものの、その後情熱ある市民の手によって見事復活を遂げたゆうばりファンタ。私も2005年の同映画祭で監督作「the rootless wanderer」
を上映して頂き、初めて訪れた広大な北海道、粉雪舞い落ちる夕張の地に、その熱き想いを滾らせたものです。
そして7年ぶり2度目のゆうばりファンタ。今回は監督としてでなく観客として、純粋にゆうばりファンタを楽しむ為、また己の映画愛を再確認する為、帰って参りました。
好例のフォトセッション。日本中、世界中から熱き映画人たちが夕張に結集しております。人口1万人の町に、今年は1万人以上の観客が訪れる熱狂的な盛り上がりを見せております。
ここで今回の夕張入りの目的の一つ、2006年、2010年
と2度、Short Shorts Film Festival でご一緒した大阪の田中健詞監督との再会が叶いました。田中監督は新作「瑕疵あり」
でノミネートされてらっしゃいます。
その田中監督始め出品監督たちの強烈な想いの詰まった映画を“一観客として”観ていると、ついこのあいだ新作がクランクアップ、編集もまだ始まったばかりだというのに、一刻も早く完成させ世界中の映画祭に持って行かねばという、“一監督として”得体の知れぬ使命感と焦燥感に駆り立てられます。
世の中にはこれほどの才能ある監督がまだまだ潜んでおり、既成概念をぶっ壊すような作品が次々と生み出され続けている。自分も皆に負けぬよう、世界が度肝を抜く作品を生み出さねばならぬ。──そう決意を新たにした今回の夕張。
・・・やはり夕張は、何年経とうが、極寒の中にあって灼熱の想いを滾らせる映画の地に相違ありませんでした。次の映画祭には是が非でも監督として壇上に立ち、受賞の喜びを噛み締めたいものです!
最後にこちら、メロン熊
であります。
夕張メロンを食い荒らしたヒグマが突然変異を起こしたというこのメロン熊。夕張の新キャラクターとして誕生したそうですが、近年のゆるキャラブームに鉄槌を下すそのリアルな容貌には、子供は泣きじゃくり大人はただ立ち尽くすのみです。






