お酒を飲みながらそこそこ近しい先輩に


自分のパーソナルな部分をいろいろとしゃべったら


「やっぱり変わってるわ。負けたわ!」


と言われた。




ぼくの職業においてこの言葉は褒め言葉なのだが、


正直、自分はかなりの凡人だと思っているのでぴんとこない。


よく「変わってる」と言われると


「そうですかね~?変わってないですよ~」


と言いながらも明らかに喜んでるやつがいるが、


ぼくは本当に何のとりえもないふつうの人間なことがコンプレックスなくらいなのだ。



それを「変わってる」と言われると、


これはいよいよ自分はほんとにやばいやつなのかなと思ってしまう。


何しろ自覚がないのだから。


自覚がないやつが1番やばい。


本物ということだ。




変わってるのはいいけど、


常識知らずなやつにはならないように本気で気をつけようと思った。



ちなみになにをしゃべって「変わってる」と言われたかと言うと・・・


それはここでは書けない内容。






アイドルグループのメンバーが卒業を前に


テレビで泣いているのを見て少しうらやましく感じた。




その裏側でどんなことがあったのかは知らないが


色々なことを乗り越えて、


色々な思いがあったんだろうと思う。




この先の人生、ぼくがあんな類の涙を流すことはないだろうなと思うから。




ぼくの人生にも1回はそのチャンスがあった。



高校野球の引退の日。



夏の県予選敗退、


ぼくは最後のバッターだった。



そして大学で野球を続ける気がなかったぼくには


10年間続けた野球引退の日だった。




一応、ぼくはチームの4番バッターだった。


それが県予選前から不調やさまざまなプレッシャーで胃腸炎なったり、


メンタル的に燃え尽きていた感があり、


負けた瞬間は正直ほっとした気持ちだった。




あの時の気持ちは今も鮮明に覚えているほど。



だからチームメイトの多くが涙を流す中、


ぼくは一滴の涙も浮かんでこなかった。





心のどこかで、みんなが泣くときこそ


自分は平然としていたい、というようなとがった気持ちがあったのも事実。





それも今思えば、


ああいう青春っぽいことで泣く唯一のチャンスだったなと少し悔やんでいるところもある。



泣き損じたな


という感じ。



アイドルの卒業でふと12年前の夏がフラッシュバック。









母が姉(ぼくの叔母)のいる東京に遊びにきていたため


3人で飯を食ったのだが



食べ終わったときに


「ここの野菜を最後まで食べなさい」


と注意を受けた。



ぼくは基本食べ物は食べきる人間なのだが


それも元は母親のしつけ。



その母からすればほんの少しの食べ残しすらも気になるらしい。




思えば実家を出て12年、こういうことを言われてなかったなということに気付く。


嫁のいる人は言われたりするんだろうが


友達や先輩ですらそんなことは言わない。



既婚者とはそういう部分でもいろんな差が出てるんだろうなと思う。



そんなことを思った。