先日、隣の家の人にフキをもらった。
その日のうちに母は全部煮物にした。
味がしみ込むように一度吹きこぼしてその後味付け、という手間をかけて料理していた。
火を通してカサが減ったとはいえ生の状態で鍋いっぱいだったからかなりの量ができた。

とてもうちだけで食べ切れる量ではなく知り合いにおすそ分けすることにした。


翌日になり、知り合いにおすそ分けしたところ、今度は親戚からフキとフキの煮たものが届いた。

これも母は全て料理した。

「手間が掛かる」とい言いながらも料理をする母はきっと、料理の技術と食べ物を無駄にしないという事が体に染み付いているんだろう。
あと、おすそ分けの心も。

そんな母がとても誇らしく思えてくる。