父が亡くなって1年が経った。
もう1年経ったんだ、というのが今の気持ち。
父が亡くなり泣きじゃくる母を見て、どのような生活になるのか心配になった。
しばらくは遺影を見ては父を呼びながら泣き、又それ以外でも父を思い出しては泣いていた。
立ち直れるのだろうか、と心配だった。
しかし、徐々に落ち着きを取り戻し日常生活に戻るようになった。
但し、今でも泣くことはあるが。
父と母は二人でお店を切り盛りしていた。
朝から晩までほとんど一緒だった。
その父が亡くなったのだ。
その悲しみと言ったらとても形容できるものではないだろう。
だから、その母が日常生活をおくれるようになったことはとても安心できた。
しかし、悲しみが無くなったわけではない。
そして、それは私も同じだ。
父の事を思い浮かべると思わず涙が浮かんでくる。
嫌な点も確かにあった。
でも、それ以上に父の事が好きだ、という事を今では実感している。
父が亡くなった時よりも今のほうがその気持ちは強い。
きっと、嫌だった思い出が薄くなり、その代り父への思いが濃くなったのではないだろうか。
但し、いずれは父がいない事が当然となり父の事を思い出しても泣かなくなる時が来るのだろう。
それがいつになるかはわからない。
少なくともそれは今日ではなかった。
きっと私がこういう気持ちだという事を父が知ったら驚くだろう。
教えてあげたかった。
来年はどういう気持ちで今日を迎えるだろう。
それを楽しみに1年を過ごしてみるか。