『しゃべれども しゃべれども』
佐藤多佳子 新潮文庫
映画もマンガも面白かったので原作がどうなのか楽しみでした。
映画やマンガのストーリーを知っていたので面白みが半減するのか心配でした。
しかしそんなことはなく面白く読めました。
不器用な人が沢山出てきます。
というか出てくる人、出てくる人が不器用で悩みを抱えています。
だからといって暗くならないのがこの作品の素晴らしいところだと思います。
暗くならないのは主人公のキャラクターが真っ正直だということが影響していると思います。
映画やマンガもその点は描かれていたけど、小説の方は主人公の気持ち(独り言)がよく描かれていて主人公が何を考えて行動していたのかがよくわかりました。
だから、口が悪い(ぶっきらぼう)けどそれは不器用さ故の事だとわかり、呆れてしまい嫌味な感じがしませんでした。
読み終わってとても気持ちが良くなった作品でした。
そして、何度も読み返したくなった作品です(^^)