満ちたり 欠けたり

『花録物語2010 ~宮部みゆき『我らが隣人の犯罪』(文春文庫刊)より~ 』  赤坂RED/THEATER



初めて柳家花録さんの落語を聞きました。



宮部みゆきさんの作品をキャラメルボックスの真柴あずきさんが台本に書く、ということで興味が湧き観に行きました。



話は表題の物だけではなく古典落語も一本話されました。


その古典落語ですが、その日の気分で演目を変えるということで今日の演目は『長短』でした。

この演目は、本人曰く師匠の五代目柳家小さんの十八番だそうです。

但し、本人の十八番では無いそうですが(^^)



最初に話された『長短』ですが、

気の長い男と気の短い男という正反対だけど中の良い幼馴染の話です。


花録さんはこの性格や口調の違う二人を見事に演じていました。


しぐさや手の動きもわかりやすく、又、表情も豊かで一人で演じているのに二人いるようでした。


それから、扇子の使い方も見事でした。

キセルを表現していましたが、扇子とは感じず本物のキセルのようでした。



話に没頭できたし、内容も話し方も面白くとても楽しいひとときでした(^^)




さて、古典落語の後、休憩を挟んで新作落語(『我らが隣人の犯罪』)となりましたが、このときはスーツ姿で椅子(ソファー)に座って行われました。


観客には前もって言われていましたが、想像以上の様子に皆驚いていました(^^)



中身ですが、小説をどのように落語にするのかと思いましたが、見事に落語になってました。


六人(+一匹)の登場人物がいますが、それらを見事に演じ分けていたり、ところどころ説明を入れて話をわかりやすくしたり。

そして、最後はちゃんとオチをつけていました(^^)


素晴らしい話でした(^O^)



花録さんの話術はもちろんの事、この原作を選び台本を書いた真柴あずきさんも素晴らしいと思います。


小説をここまで素晴らしい落語にするなんて本当に落語が好きだからこそ出来る事だと思います。




楽しい時間を過ごす事が出来ました(^^♪