『雷桜』
心に病も持った男・斉道【なりみち】 (岡田将生)。
山で暮す女・雷【らい】 (蒼井優)。
二人は偶然出会い恋に落ちた。
しかし、将軍家に生まれた斉道と天狗のように山で暮す雷とは身分が違いすぎて結ばれる事は許されなかった。
日本版「ロミオとジュリエット」とチラシに書いてありました。
確かに許されない恋という点では同じだと思います。
しかし、「ロミオとジュリエット」は全てを投げ出す事で自分たちの力で未来を手に入れようとしていました。
結ばれる事はなかったが二人は運命に立ち向かう事が出来ました。
ところが、「雷桜」は運命(さだめ)という自分達ではどうする事も出来ないものに二人が翻弄されてしまいました。
自分達だけではどうすることもできないものが立ちはだかりました。
その結果、二人が焦がれるほど相手や自分を悲しませてしまい、そんな姿が切なくてとても悲しくなりました。
「ロミオとジュリエット」は行動的ですが、「雷桜」は行動すらできなかったような気がします。
日本的だと思います。
ラスト近くで遊(雷)が斉道の名を呼び、斉道が遊の名を呼ぶシーンがありますが、思わず泣けてしまいました。
この場面での蒼井優さんと岡田将生さんの演技は感動物です。
本当に、
切なくて、悲しくて、心に響く作品でした。