『オカンの嫁入り』
母一人子一人で暮してきた親子。
ところがある日、母が若い男を連れてきて「結婚する」と言う。
戸惑う娘。
母親役を大竹しのぶさん、娘役を宮崎あおいさんが演じていますが、二人とも素晴らしい役者だということを実感させられました。
大竹しのぶさんは、家庭や仕事場の姿がまるで別人のようですが、それが違和感がありませんでした。
家庭と仕事場での雰囲気が違うのは一般の人でも当然だと思います。
それが自然に感じられました。
又、恋する女性や母親など色々な姿を見せていました。
本当に多才だと思えました。
大竹しのぶさん演じる陽子と宮崎あおいさん演じる月子の親子はおそらく今まで色々な事を言いあってきたのでしょう。
それなのに突然、“結婚“と言われて戸惑いや不安や疎外感という感情が入り混じった状態になったのだと思います。
その混乱した様子を宮崎あおいさんは演じていましたが良く伝わりました。
又、宮崎あおいさん演じる月子は母の結婚とは別の件で悩みを抱えていますが、その苦悩もよく伝わりました。
そして、その月子を見守る陽子の姿には胸打たれました。
大竹しのぶさんと宮崎あおいさんだけでなく桐谷健太さんも素晴らしい役でした。
表裏がなく正直で人の事を気遣う様は気持ちが良いものでした。
切ないけれど心温まる作品でした。