マスターズ日本人初優勝の偉業を達成した松山英樹選手。
その要因はもちろん松山英樹選手本人の努力があってこそ
というのはもちろんですが
チーム松山のバックアップ抜きに
この偉業は語れないのではないかと思います。
中でも2020年末から松山選手が
コーチ契約を結んだ目澤コーチの存在が
松山選手の背中を大きく押したことは
複数の報道でも語られている通りです。
松山選手はデビュー以来ずっとコーチをつけずに
ツアーを闘っていたことは有名ですが
近年ではゴルフのみならず女子テニスの大阪なおみ選手に関しても
コーチの重要性が話題になっています。
特にゴルフやテニスといった個人競技では
試合中はもちろん日常の練習においても
自分1人で試行錯誤しなければなりません。
そこで今日は、なぜコーチを付けることが有効なのか
コーチを付けると何か良くなるのかなど
人と組織の支援に関わってきた経験からお伝えしたいと思います。
なぜ、コーチを付けることが有効なのか
・自分では気づけない課題を客観的に見てもらえる
あなたは自分の強みと弱みを10個言え
と言われて今すぐ言うことが出来ますか?
人間は他人のことは良くわかっても
自分のことは意外とわからないということは
よくありますよね。
自分では気づかない強みを理解してもらえれば
とても自信を持つことが出来るでしょうし
弱みや課題を見てもらえれば
弱みを自覚した上で行動出来たり
成長速度を上げることに繋がるでしょう。
・話すことで自ら気づく効果
あなたは第3者と会話をすることで
新しいアイデアが浮かんだり
意外なポイントに気付くという経験はありませか。
人が一歩を踏み出したり成長する過程において
誰かに言われてやるよりも
自分で気づいて行動する方が
結果が出やすく長続きする傾向があります。
それは専門用語で言う
「外発的動機づけ」と「内発的動機づけ」の差
なのです。
誰かに言われてやるのが「外発的動機づけ」にあたり
自分で気づいて行動するのが「内発的動機づけ」にあたります。
第3者に話すことで得られる気づきは
この「内発的動機づけ」に効果があるため
結果を出し続ける行動に結びつきやすい
と言われています。
・迷った時に確認出来る
どんな人間でも自らの意思決定に対して
本当にこれでよいのかと迷うことはありますよね。
松山選手のように個人競技のスポーツ選手はもちろん
組織のトップに立つ人も自分の進む方向性が
妥当かどうか迷いは出る物です。
そんな時、すぐに相談出来るパートナーがいることは
とても心強く感じるのではないでしょうか。
松山選手の場合はスイングの方向性がこれで良いのか
という悩みをコーチと話し合いながら確認することが
多々あったと思います。
テーマがスポーツではなく経営に変わったとしても
同様のことが言えるはずです。
・一緒に目標を目指せる安心感
スポーツにしても経営にしても
目標達成に向けて歩みを進めることでは
似た傾向があるように思います。
自分1人で目標を立てて頑張れる人もいるとは思いますが
もしパートナーと一緒に目標を目指すことが出来るなら
心強く安心ですよね。
仮に目標を見失いそうになっても
目指すべき方向性を確認しあえたり
挫折しそうになった時でも支えてもらえる
可能性が高いと私は思います。
・達成感を共に味わえる喜び
相談出来るパートナーがいることは
目標達成のプロセスにおいてとても重要ですが
目標を達成した時の喜びをパートナーと
分かち合うことで、その喜びが何倍にも
なるのではないでしょうか。
そして、味わった喜びを糧にして
さらに次の目標を目指すべく
さらに上を目指してスタート出来る。
喜びを共に出来るパートナーがいることは
このような相乗効果があると思います。
・様々ある支援者の種類
スポーツ選手をサポートするパートナーは
一般的に「コーチ」と呼ばれることが多いですよね。
今の時代、スポーツ選手のコーチは
選手の技術向上の勉強だけでなく
人として目標達成に向けてどのように関わるかまで
勉強しているコーチも少なくありません。
ここで様々存在する「支援者」の種類について
触れてみたいと思います。
・コーチング
「経営コーチング」や「パーソナルコーチ」という名称が
ビジネスの世界で知られるようになってから
随分時間が経ち、知名度もあがったように思います。
コーチングを簡単に説明すると
クライアントの話を傾聴しながら効果的な質問を織り交ぜて
目標達成に向けてグイグイ引っ張ってゆくような手法です。
バリバリやりたい人には効果がある一方で
悩みながら進みたい人には負担が大きくなる
可能性もあります。
・カウンセリング
PTSDやうつ病などメンタルに障害が出た場合の
「心理カウンセリング」が一般的には有名ですが
カウンセリングの手法はビジネスシーンや
スポーツシーン、学生の就職活動においても
クライアントを励まして背中を押す効果が発揮されます。
傾聴に重きを置きながら、クライアント自身に気づきを促して
「内発的動機づけ」によって行動化させてゆきます。
カウンセラータイプの人は優しさが全面に出ることが多く
目標達成に向けてグイグイ引っ張ってゆくには不向きですが
挫折したり迷ったりする人を後押しすることに効果を発揮するスキルです。
・コンサルティング
最近では「経営コンサルタント」という職業が知名度を増しています。
コンサルティングはどちらかというと指示的に
「ああすればこうなる、こうしましょう」というアドバイスを与えて
クライアントを導く手法です。
短時間で結果を出したい経営者などには向いている手法です。
欠点は指示的なアドバイスによって相手を導くので
「外発的動機づけ」になりやすく行動や結果が
長続きしない傾向があります。
・あなたに効果的な支援者の選び方
目標達成をしたい、成長したい、困難を克服したい
という場合、スポーツでも経営でもコーチのように
支援してくれるパートナーを付けることが
効果的であることはご理解頂けたと思います。
では、もしあなたが支援者を探す場合
どのような視点で選べばよいのでしょうか。
・自分がどんなタイプかを知る
先ほどお伝えしたように自分がバリバリやりたいタイプか
迷いながら進めるタイプかなどによって選ぶ支援者のタイプも
変ってきます。
例えばあなたがバリバリ仕事をしたくてグイグイ引っ張って欲しいタイプなら
コーチング手法を使って目標に導いてくれるコーチが良いでしょう。
また、あなたがあれこれ迷ったり悩むことにも付き合ってほしいタイプなら
カウンセリング手法を使って励まし何でも聞いてくれるカウンセラータイプの支援者があっていると言えます。
あなたが結果にコミットして短期間で成果を出したいタイプなら
ズバッと成功手法をアドバイスしてくれるコンサルタントが良いかもしれません。
最近では売って終わりのサービスが販売されるケースも多いようなので
サービス購入後もしっかり目標に向かって導けるスキルと
クライアントのことを親身になって考えられるマインドの持ち主かどうかを
しっかり見極めて選ぶことが重要です。
・人を支援する専門の勉強をした人の見極め方
そうは言ってもクライアントのことを親身になって
考えられる支援者かどうかどのように見極めれば良いか迷いますよね。
資格の内容と経験を確かめる
・コーチングやカウンセリングの有資格者
・コーチングやカウンセリング資格を活かした支援経験
この2つをチェックしてみてください。
コーチングやカウンセリングの有資格者は
資格を取るまでに理論と実践的な勉強の両方をしています。
さらに、資格を活かした支援経験があれば
少なくとも売って終わりという悪質なサービスかどうかは判断できます。
・直接会って相性を確かめる
さらに個人的に支援を受ける場合は必ず直接会って
相性を確かめた方がよいです。オンラインでも良いと思います。
カウンセリングやコーチングなどの支援を受ける場合
少なくとも数カ月単位でお付き合いをすることになります。
人と人の関係性ですので当然、相性もありますので
直接、会話を交わしてみることをオススメします。
まとめ
このようにコーチなど支援者を付けることの重要性は
自分では気づけない強みや弱み課題に気付けることで
目標達成や成長へのスピード感を出すことが出来ます。
また単なる目標達成に向けてのアドバイスだけでなく
1人では味わえない安心感や心強さを得ることが出来たり
目標達成した時の喜びを分かち合うことで次の目標への
エネルギーになる効果があります。
支援者には複数のタイプがあるのでご自分の性格や
目標達成へのタイプにあった支援者のスタイルを選択することも重要となります。
そして最後は必ず、直接会って会話を交わして相性を確かめるようにしてください。