職場における「ダイバーシティー」という考え方が広がってきて久しいです。

しかし、旧態依然とした職場で働いている方も多いのではないでしょうか。わたしの勤める職場も昔ながらの勤務体系です。

 

 

ダイバーシティーは「多様性」と説明されることが多いですが、労務管理の面からいうと、働く人たちの雇用形態に多様性を持たせるということになります。

正規雇用とか非正規雇用といって雇用形態に差別をもうけている会社が多いですが、その垣根が取り払われた状態が、雇用におけるダイバーシティーなのだと思います。

 

どこにでも異動できる、残業もいとわない、職種もこだわらないという働き方を「総合職」といっています。異動や残業はともかく、職種は固定化された働き方をする人を「専門職」といっています。

 

 

どちらも企業にとって使いやすい便利な人達でしょう。

これらの人たちは、会社の都合に合わせて、働く時間や場所を自在に決定することができるからです。

 

 

しかし、会社にとって都合の良い人たちばかりではありません。

一定の時間しか働くことができないとか、引越しをすることが難しいとか、週に3日しか働くことができないとか、身体が弱いので通勤がきついとか、様々な制約がある人が多くいます。そして、その人たちの中には、非常に有能な人がたくさんいます。

しかし会社の雇用形態が一本調子なので採用してもらえない、ということが多々発生しています。

会社の労務管理者の立場からすると、非常にもったいないと思います。残念です。

 

 

これからは、人口が減り高齢化が進んでいきます。それに伴って、全人口に対する労働力人口の占める割合が減っていきます。現在でも人手不足といわれていますが、これからは、ますますそうなっていきます。

 

企業の一連の業務の流れの中に、様々な働き方をする人材を組み込んでひとつの業務の流れとして体系づけていく、ということをしていかなければ企業は生き残っていけなくなるのではないでしょうか。

言葉は悪いかもしれませんが、いわゆる「難のある労働者」、しかし「能力が高い」という人たちをもっと積極的に採用していくことのできる会社が伸びていくのだと思います。

ダイバーシティーの一側面を形成するのが「テレワーク」なのだと思うのですが、長くなってしまいましたので、テレワークの中身についてはまた今度の機会に語りたいと思います。