病院で出会った重症患者──その姿が教えてくれたもの
妻が看護師として大きな病院の脳外科で勤務していた時の経験について、
お話しします。妻はいつも通り勤務していると、
ある人の重症患者さんから呼び止められて、このように言われたっそうです。
「この薬を飲むと自分がおかしくなるんだ!だから、この薬を飲むのをやめたい!
辞めれないのであれば、他の病院に移る!」と強い口調で言ってきました。
この方の状況は、毎日薬を16錠(ほぼ抗精神薬)を飲まれている患者さんでした。
その時は、他の看護師、医師がきて説明して、結果としてその薬を飲まされて終わりました。
翌日の勤務で病室で驚きの光景を
そして翌日、妻が勤務で病室に行くと、その患者さんの姿はありませんでした。
なんと、あの元気に話していた方が、たった一晩でお亡くなりになっていたのです。
妻はこの出来事を、今でも忘れられないと言います。なぜあの方は、あんなにも
強く訴えていたのに、翌日には命を落としてしまったのか?
そしてそれが偶然とは思えないほど、こうしたケースを何度も何度も目にしてきたと——。
これをきっかけに、妻は薬、特に精神薬に対して深い疑念を持つようになりました。
精神薬とは、心を整えるためにあるはずの薬。しかしその成分を調べていくと、
化学式は“麻薬”とほとんど変わらないという事実に突き当たります。
「本当に薬が人を救っているのか?」
そうした疑問が妻の中で大きく育ち、そして私もまたその想いに引き寄せられる
ようになりました。この経験があったからこそ、私たちは息子・欣也の治療においても、
出された薬に対して疑問を持ち、深く考えるようになったのです。
「本来の健康」とは何かを考える
病院という場所では、どうしても命を救うことが最優先になります。
それ自体は尊いことですし、私たちも息子の命を救ってもらった恩があります。
ただ、生きることと健康であることの違いについて深く考えさせられました。
生きていてほしい、大切な人には1日でも長くそばにいてほしい——それは
誰しも願うことです。でも、そのために失われてしまうものがあるとしたら?
私たち夫婦も話し合いました。息子にとって本当の幸せや健康とは何だろうと。
重度障害があり寝たきりであっても、彼が穏やかに機嫌よく過ごせて、
私たちと心が通じ合う瞬間があること。それこそが息子にとっての「健康」
ではないか?と気づいたのです。単に発作がない、数値が安定していると
いうだけでなく、息子らしさが感じられる状態こそ大事だと思いました。
その息子らしさを取り戻すにはどうしたらいいのか——答えは次第に明らかでした。
私たちにできること、それは必要以上に息子の体に干渉しないこと、
つまり薬の力を見直すことではないかと考えるようになったのです。
患者さんの出来事をきっかけに、私たちは大きな決断をすることになります。
それは、息子の服用している薬を可能な範囲で減らしてみようというチャレンジでした。
この決断に至るまでには相当な勇気と葛藤がありましたが、
背中を押してくれたのは他でもないあの病室での光景です。
「薬に頼らないことで開ける未来があるかもしれない」——そう信じてみようと思えたのです。
次回は、私たちが実際に息子の薬を中止していった体験と、その結果息子に起こった変化
についてお伝えします。果たして発作は再発しなかったのか?息子の様子にどんな違いが
現れたのか? そして17年間の探求の末に見えてきた、
「本来の健康を取り戻す」ためのヒントとは――同じ悩みを持つ方にきっと希望を
感じていただける内容だと思います。どうか最後までお付き合いください。🌈
