安全保障も大事だよっ!?⑥- ジェノサイドと人道的介入 -
こんばんは。皆様、土曜日の夜、如何お過ごしでしょうか?私は、疲れてヘロヘロですので、この後、帰宅して、ワインをラッパ飲みして📯爆睡したい気分です🍷🍷🍷。ですが・・・、米中間で、重要な動きがありましたので、少し、記述させて頂きま~す。さて、先日、皆様も新聞やネットなどで見られたのではないか、と思うのですが、米国務省が、新疆ウイグル自治区における中国の動きを「ジェノサイド」と認定しました。ポンペオ前国務長官が、ウイグル族に対する中国の行動を「ジェノサイド」と非難したことを受けて、新たに国務長官に就任したブリンケンも、「ジェノサイド」にあたるとの認識を改めて示しました。つまり、共和党・民主党を問わず、米国が、中国の行為を「ジェノサイド」と認定したことになります。これは非常に大きな動きであると言えまして、ここから、米国と中国の対立関係がいよいよ、「ポイント・オブ・ノーリターン」になったと理解することができます。さて、本日は、この「ジェノサイド」を巡って、特に、冷戦後、活発化した「人道的介入」について概観したいと思います。まず、用語の確認なのですが、人道的介入とは、知恵蔵によると、 「他国で侵害されている人権の擁護のため、外交的圧力、経済制裁、救援・停戦・警察・行政の要員派遣、あるいは軍事力行使などの介入を行うこと」ということになります。ここで、人道的介入の歴史的位置づけについて整理する必要があるのですが、その際に、主権国家システムというものを確認しなくてはなりません。国際社会は、長きにわたり、この主権国家システム、いわゆる「ウエストファリア体制・システム」によって、成り立ってきました。このシステムは、単純にまとめますと、主権を保持する国家の内政に、他国は干渉してはならない、というものであります。その結果、ある国で、大規模な住民の殺戮、「ジェノサイド」が起こっても、他国は、それに関与することはできない、とされてきました。ですが、ナチス・ドイツのホロコースト、という大規模な殺戮が生じたにも関わらず、他国は関与できなかった、しなかった反省などもあり、第二次大戦後、国際政治の舞台でも、人権を尊重する機運が高まります。そして、米ソ冷戦が終焉し、地域紛争に軍事介入した場合でも、米ソ間の軍事衝突になる可能性がなくなったことを受けて、主に、米国による人道的介入が実施されることになります。ソマリアや、ボスニアへの軍事介入を経て、1999年のユーゴ紛争におけるNATOの軍事介入は、国連決議に基づかなかったこともあり、その正当性を巡って活発な議論がなされました。いずれにしても90年代は、人道的介入が活発化した時期でした。さて、中国の「ジェノサイド」に関してですが、もちろん、米国が軍事介入するという選択肢はございません。これまでの人道的介入も、ソマリア、ボスニア、ユーゴスラビア、そして、2011年の「保護する責任」に基づく、リビア介入など、いわゆる大国に軍事介入した例はございません。ただ、ここで押さえておく必要があるのが、国際政治における「人権保護」という考え方が多くの国で共有されていることであり、また、陰りが見られるとはいえ、現在でも、課題設定力がある米国が、「ジェノサイド」と中国を批判したことは、香港などでの情勢も踏まえて、今後の米中関係、国際社会の対中姿勢に大きな影響を与える、ということであります。日本政府は、米国とは異なり、「ジェノサイド」とは、認めない、ということですが、米国の同盟国として、今後より明確な判断が問われるケースも出てくると思います。人道的介入の意義や問題点については、また、改めて記述させて頂きます。それでは、良い土曜日の夜をお過ごし下さい🍻🍻🍻。ありがとうございました!!!人道的介入―正義の武力行使はあるか (岩波新書)Amazon(アマゾン)1〜4,084円人道的介入: 秩序と正義,武力と外交 (早稲田大学学術叢書)Amazon(アマゾン)5,390〜10,880円NATO 北大西洋条約機構の研究―米欧安全保障関係の軌跡Amazon(アマゾン)3,000〜18,607円NATO―変貌する地域安全保障 (岩波新書)Amazon(アマゾン)1〜10,256円