まいんちのけんいち…Kenichi Mitsuda -11ページ目

まいんちのけんいち…Kenichi Mitsuda

『♪ピアノうた』=シンガー・ソングライター
『♪ピアノびと』=ピアニスト・作編曲家
♬光田健一のCapricious Diary!!

この度の、熊本を中心とした大地震で被害に遭われた方へ
心からお見舞い申し上げますと共に、哀悼の意を表します。

東日本大震災に引き続き、
なんとか熊本の皆さんの、
九州の皆さんの力になれないかと考えています。

被災された皆さまにおいては、
それは想像を絶する困難があると思います。

もう、ガンバレないくらいかもしれません。
でも、決して、負けないように…!!

平穏な日常が戻るよう、祈っています。

みんなで手をとりあって、 力と、心を合わせていけたら…
笑顔で頑張れるように、 そのために、今、出来ることはなんだろうか、
そう思って、日々を過ごしています。

全国各地の皆さま、
自然の力は、 今の科学では、まったく予想できず、関連できなく…
どうしようもないこともたくさんあって、
とにかく予断を許さないので、
出来る限りのことを、みんなで備えましょう。

そして、様々なことに負けずに、
良い音楽を届けて、それを、みんなで感じあえるように、
熊本、九州、東北を始め、 全国の皆さんのことを想いながら、
毎日の瞬間を、大事に過ごしたいと思っています。

必ずお逢いしましょう♪

光田健一より



©2010 熊本県くまモン#熊本支援
光田健一☆20th anniversary♪ピアノうたコンサート
「Key of LIFE」
2016年1月24日(日)TOKYO FMホール

《Key of LIFE☆All Stars 2016》
光田健一(Vocal, Piano, Keyboard)
河崎真澄(Drums)
森田晃平(Bass / PRIMITIVE ART ORCHESTRA)
長谷川友二(Guitar, Backing Vocal)
河野啓三(Keyboard / T-SQUARE)
井上“Cico”浩一(Percussion)
藤井久美子(Backing Vocal)
加藤慶之(Backing Vocal / RAG FAIR)
荒井健一(Backing Vocal / RAG FAIR)
森 琢哉(Violin)
Shinko(Cello)
庵原良司(Saxophone, Flute / オレバンド)
ザ・ハモーレ・エ・カンターレ
★スペシャル・ゲスト:スターダスト・レビュー

 歌う20周年のコンサートは、当初から懐かしいバンドメンバーにも参加してもらいたいと考えていましたが、どこまで昔のような、ハツラツとして、時にキャピッとしたようなライブが出来るのか、そこが悩ましいところでありました。まず、歌いたい曲だけザッと並べても、35~40曲くらい。さあどう絞っていくか。実に悩ましい。そこに、最近歌っていない元気系楽曲、キャピッとしたウキウキソングを、どう組み入れたら良いか…。

 構成や楽曲などの参考として、過去のDVDを少しずつチラ見鑑賞していくうちに、「そうか、こういうハジけたライブをまたするとしたなら、それは今だな」と思うようになりました。9月のハクジュホールが、あれだけ素晴らしく豪華で感動的だったのだから、精神性は全く変わらずに、音楽のエッセンスだけ違った、自分のまた別の要素を表現すればいいんだなと悟ったのです。

 ある種のお祭り的でもあるし、最大限トライしよう。とにかく賑やかに元気いっぱいに行こう!ということで、まあそうはいっても泣く泣くなんとか曲を絞りまして、そして何より今回も9月と同様、是非とも一緒に演奏したいメンバーたちに声を掛け、こうして奇跡的に集まってくれました。想像以上に「光田健一」の人となりと音楽を完全に理解してくれる人々の集合体でした。こんなに幸せなことはありません。

 ちょっと久しぶりに一緒に演奏する仲間も多かったですが、少しのブランクがあるからこそ、そのありがたみが痛いくらいに解ります。リハーサルの時間もたくさんあったワケではないので、それぞれ全員との細かい会話などは、あまり出来ませんでしたが、だからこそ音を出すと瞬間的に感じます。全員が、僕から出てくるものに意識を向けてくれて、音と気持ちが磁力の様に集中的にこちらに向かってくるのが、目に見えるようです。

 実は、1月9日頃に風邪をひいてしまいました。熱と咳があったのですが、すぐケアをして2日ほどでほぼ治しました。そして本番10日前の1月14日に最初のリハーサルがあったのですが、そこで歌い始めた瞬間から声がだんだんと出なくなり、1時間くらいで、無情にも声はなくなりました。これまでも声が出なくなることは数回ありましたが、人生でここまで声がなくなったのは初めてのこと。すぐ病院に行きましたが、これまでの経験上、声はすぐには戻らないことも知っているので、即座に、最悪の場合は延期という決断も覚悟しました。

 そんな最中の1月16日にご一緒していた、大好きな天才的ヴォーカリストである池田綾子さんから、新たなる耳鼻咽喉科の先生を紹介していただき、翌日すぐ診療に行きました。素晴らしい先生で、サッと喉を診るや否や「あぁあ、これはなかなか大変だ…」「でも来週、声は出ます、大丈夫です」と言われました。これまでいろんなお医者さんに診てもらいましたが、「出る」と言われたのは初めてでした。いつでもお医者さんはそういう確約のようなことは言ってはくれません。そしたらなんとその先生、江原さんもよく診られているとのこと!点滴をしてもらい、その後、毎日2回の吸入とちょっと特殊な飲み薬を内服し、結果、当日の朝にはいつもにほぼ近い状態に戻っていました。当日のリハーサルも順調に声は出てきて、これなら今日は問題なくいける!とその時は思ったのです。

 ところが本番が始まるや否や、声はすぐに不調となり、曲が進む毎にだんだんと出にくくなっていきました。試練です。「こんな大事な時に…」「やはりダメなのか…」「どうしたら良いだろう」「どうすれば持つのだろう」「このまま完全に出なくなったら、どうすれば良いだろう」…頭の中であらゆる方向性を想像し、考えに考えながら、当然心は焦りまくり、いつもと違う異様な汗が猛烈に噴出しているのがわかります。3曲目の「僕はピアノが好きなんだ」で、全く思うようにいかなくなり、最初のおしゃべりで、今日の声の状態についてもう隠せず、触れなくてはならない状態でした。

 そして、次の歌唱難易度の極めて高い「Naturalman」を歌い始めたところで、新しい段階に入っていきました。歌い出しで突如としてスッと力が抜けた瞬間があり、「あ、もしかしたらこの方法でいけるかも…」しかし、高音でどうしても力を入れなくては歌えない部分があり、「こっちは為す術もない、全くダメ」な状態、これが交互に起こります。そこでフッと頭の中に「丁寧に歌おう」という命題が降りてきました。

 こんな状態ですから、ライブを通していつものように自由奔放に歌うことがサッパリ出来ない。しかし「丁寧に」という重大なヒントが浮かんできたことで、少なくとも頭の中は、常に冷静を維持しようとしました。ここから持ち直してきました。思うように歌えないので、本人としては、歌っていてもどこか納得がいかない。しかし丁寧に歌うことで、中止や延期などせず、最後までいけるゾという気持ちになっていきました。

 一時はどうなるかと思いましたが、思えば初日のリハーサルから当日が終わるまで、メンバーのみんなや、舞台監督の木村さんを始めスタッフの全員が気遣ってくれ、最大限のバックアップをしてくれました。大事な仲間の絆をもの凄く強く感じました。

 スペシャル・ゲストのオファーにつきましては、江原さんの時と同様、こんな夢のようなステージが現実になったら素晴らしいなぁ、叶ったら幸せだなぁという、これはもうある種のワガママであります。今考えても、よくぞこのような厚かましいお願いが出来たか、思い出せば思い出すほど、恐ろしいお願いをよくぞ言えたもんであります。スターダスト・レビューの皆さんは、現在6名で音楽活動をされていますが、正式メンバー4名の皆さんでのゲスト出演を快諾いただき、もう二度とないだろうと思っていた、自分が在籍した時の5人スタレビの再現です。

 スタレビ4人の皆さんに来ていただけたことは、本当に大きな意味がありました。26~28歳、シンガーソングライターとして歩み出した自分に、多大なる夢と現実と喜び、そして人間や社会をも教えてくれた敬愛する先輩方です。スタレビがデビュー20周年の時は100本ツアーも回って、ギネス認定された100曲ライブも一緒でした。自分の20周年記念ライブという時に、またこうして共に歌えたことが本当に夢のようでしたが、音楽はもとより、4人の皆さんに、この場所に一緒にいてほしかったというのが本音かもしれません。

 ハクジュホール同様、当然のことながら、スペシャル・ゲスト登場となりますと、最高潮に盛り上がります。特に、リーダー根本要さんが切り開いていくミラクルトークは、ご存知の方も多いと思いますが、愛と自虐と笑いのジェットコースターであります。お腹がよじれるような笑いの連続と、誰にもマネできない声、染み入る歌世界(最近モノマネする人がテレビに出てきたらしいですが)。そして最後にはあったかい気持ちで包まれる。驚くべきことは、ゲストとして登場する前も後も、ずっと楽屋のモニターで僕等のライブもトークも聴いていてくれていて、僕等メンバーがステージ袖に戻る時も必ず4人揃って出迎えてくれる。こんな愛の深い先輩はいないでしょう。僕のような、ある種身内の、こんなにワガママな後輩に対しても、キャッチフレーズ通り「高い音楽性と低い腰!」で接してくれています。驚きと喜びと感謝は、あふれるまま止められません。

 これぞスタレビであり、その存在に加え、昔むかし、少しでもそこにいられたということが僕の誇りであり、来ていただく大切な皆さんに、そんなことも知ってほしい、少しでも伝われば良いなぁと思っていました。

 小田和正さんからは、お祝いのビデオメッセージをいただきました。小田さんのコンサートをご覧になった方はご存知の「日本全国ご当地紀行」風に、公園で散歩しながらの、とてもあたたかい映像、お言葉でした。客席はなんだか静まりかえり、徐々にどよめいたりして、僕はためらいもなく、スクリーンに向かって、二礼二拍手一礼を。神様ですからね。客席から、割れんばかりの拍手をいただきました。

 そんな小田さんが、スタレビ25周年ライブでゲスト出演した際に、要さんと共作で披露した「思い出はうたになった」という素晴らしい曲がありまして、どうしてもこの日に集まってくれた皆さんに、この歌と込められた想いを伝えたくて、スタレビと共に演奏させていただきました。長いこと音楽をやってきて、ただ好きでずっと歌ってきて、いつの時代にもその時の歌があって、気付けばそこには、いつでもみんながいた。要約するとそういう詩なのですが、昔むかし、オフコースに「NEXTのテーマ」という歌がありまして、もしやこれのアンサーソングとも言えるのでは…と個人的に思っていたりします。

 当時オフコースは解散するのでは…などといろいろと巷で言われていて、それに対して、歌でメッセージを返した。もしも、この曲のちょっと前の場所に戻って、そこからもう一つの道が歩めたなら…そんな希望を、小田さんはスタレビに託して「思い出はうたになった」の詩を書いたのではないだろうか…。ワタクシ、オフコース研究家です。

 「僕はピアノが好きなんだ!」の歌詞通りに、あれもこれも欲張ったコンサートでしたが、多分、久しぶりに来ていただくお客様も多かったと思います。最近めっきりスタンディングのライブをしていないので、うまくそういったシーンを促すことが出来ませんでしたが、座りながらでも踊るような時間過ごしていただけたなら嬉しく思います。

 最近では、楽しい系のライブはまるっと「ハモカン」に委ねていきつつありますが、加藤慶之さん、荒井健一さんは、僕の音楽を表現するにあたって外せない領域に入ってきています。常に2人が華を添え、光を放ってくれます。更には、24~25年くらい前からずっとサポートしてくれる藤井久美子さんも広島から上京してくれて、3人のコーラス隊を引っ張り、本番前も数日かけてみんなで特訓してくれました。ほとんどが振り付けリハでしたが!歌はもちろんのこと、久美ちゃんの動きは天性のビート感。シェーカーも巧いときたもんだ。RAGコンビには非常にナイスな刺激となったと思います。

 いろいろとやることがてんこ盛りで、メンバーみんなが大変だったと思いますが、特にRAGの2人には、アーティストとしての視点からスタレビの真の姿、その素晴らしさを感じてほしかったのもあり、ハモカンでも歌う「木蘭の涙」や「思い出はうたになった」も一緒に歌ってもらい、歌に込められた深いメッセージを体感してもらえたらなぁと思っていました。これからも一緒に歌ってイキマショウ。

 久美ちゃん同様、25年近くのお付き合いになるドラムの河崎真澄さんは、音楽も含めてもう家族のように意思疎通がとれる人。多くを語らずに理解し全てを受けとめてくれる。誰からも愛される柔軟ドラマー。

 人柄もナイスな、唯一20代の鹿児島出身、ベース・森田晃平くんは、高校生の頃から草月ホールのDVDを見ていたり、学校で「こんにちは さようなら」を歌っていたりと、実はなかなかの深い縁があります。ウッドベースと二刀流でバンドに勢いの源流を与えてくれました。

 ギター&コーラスの長谷川友二さんは、実に多彩、多才な人で、今回は出来る限りのほとんどの能力を出し切ってくれました。ギターはオール・ジャンル、ノーボーダーで素晴らしいし、コーラスも最も声が通る。打ち上げでの要さんのマシンガントークに、貼り付くようにして反応していました。

 キーボードの河野啓三さんとも25年近い付き合いになります。ご存知の通りT-Squareの花形鍵盤奏者で素晴らしいテクニシャンですが、仕事がいつも丁寧で、いつ会っても謙虚なナイスガイです。ピアニカも素敵でした。

 9月とこの1月の、唯一どちらも参加してくれた庵原良司さんは、かゆいところに手が届く、あらゆる局面でどうしても欠かせない、ハイテク名エンターティナーです。遠く離れたコーラス隊と同じ踊りをしていました。教えてもいないのにそういうことが出来る、魅せるヤツです。

 ザ・ブリリアントリオの森琢哉さんとShinkoさんの二人は、みんなと同様に本当に大切な音楽仲間であり、特に凄いのは、ピアノの音を聴いて全てを感じ、即座に反応してくれ、なおかつ自分の音楽を歌ってくれる天才です。ブリトリは自分にとっての宝物です。

 本来の肩書きが「パーカッション他」だったCicoさんは、全体の公演時間の都合もあり、以前のように役者や司会者や、受験生や女学生や、謎のグラマラス外国人などに変装する余裕がなく、今回は「他」が出来ませんでしたが、色を添える音作りと、飛び跳ねたりの動きで十分過ぎるくらいの存在感を発揮してくれました。

 本番前日まで、「君とふたり」で田中“P-suke”博信さんの飛び入り参加を予定していましたが、どうしても仕事の時間が合いそうもなく、断念することとなりました。次回の楽しみに大切にとっておきます。

 そんな大編成の今回。昨今のコンサートと比べると少し広めの会場での開催でしたが、ソールドアウトになってしまい、ありがたいと同時に申し訳ないことに、チケットがとれないという状況になってしまいました。実は当初、もう50名程の客席を想定していたのですが、これだけのメンバー、総勢16名が乗っかるために、客席スペースを減らさざるを得ないこととなりました。でもまたこんなような凄いコンサートを計画できますよう、日々頑張りたいです。


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[16:30開場 / 17:08頃 開演]
☆光田健一楽曲のフレーズが何曲も織り重なるオープニングSEが流れ、メンバーが登場します。

[1]1998
 「僕等は死なない どんなに泣いても この命絶える時も この歌と この声を失くしたとしても」。1998年当時だったか、身内を亡くされた方から、「なんで健ちゃんは死なないんですか」という手紙をもらったことがあります。その時30歳の自分に、返事は出来ませんでしたが、あなたの中に生きるその人とあなた自身を重ね合わせて、その人のように生きていってほしいと伝えたいです。

[2]君に夢を伝えたい
 キーボードで「立奏♪ピアノうた」のちょっと懐かしいスタイル。本公演のテーマは、この曲のエンディングのコーラスパートである「♪Just the Key of LIFE」から!スクリーンには、1995年からジェントル*ハーツ・デザイン部長を務める鈴木学さんと光田健一による共同製作のカギマークのロゴが踊っています。リズムに合わせてヒョコヒョコと「Key of LIFE」が動くのは、奇跡の、学さん本人の指によるリアルタイム・オペレートです。20周年です。

[3]僕はピアノが好きなんだ!
 声が出なくなってまいりました。コーラス3人の動きがキュートであります。

[4]Naturalman
 熱唱に見せかけ、声の試行錯誤が困窮を極めます。庵原良司さんのサックスがクールに暴れてカッコ良く、コーラスとビートがバウンスし、ピンチを全く感じさせません。

[5]きっと夢を見ていた
 啓三くんと鍵盤ソロバトル。Cicoさんのバチが折れんばかりの激しいソロ。長谷川さんのクール・カッティング。スリリング。声の調子を確かめるように、丁寧に歌い始める。

[6]東京という街で
 9月同様、懐かしい写真を懐かしい歌と共に。映像を投写しながら涙していたらしい鈴木学さん。最近では珍しいバンドアレンジでのオリジナルCDに近い演奏。真澄さんのドラムがタイトでグッドです。

☆ハモカン2015秋ツアーのオープニング・テーマSE「Keep Smiling」に乗って、定番となりつつあるベストに着替え、スッと真ん中に浮かび上がる4人組。ザ・ハモーレ・エ・カンターレ登場(長谷川、加藤、荒井、光田)。

[7]ツァラトゥストラはかく語りき
 ハモカンのテーマとして毎回歌うア・カペラを響かせ、「歌うぞ」「オー!」の小ネタを挟みつつ…。

[8]Stardust
 要さんから大絶賛をいただいた、ジャズ・エッセンス濃い目の複雑ア・カペラ。加藤くんの歌唱もお褒めをいただきヨロコブ。

☆ここで小田和正さんよりお祝いのビデオコメント。客席も、事の重大さに気付き、一瞬固まる。そして大喝采。ありがとうございました♪

[9]虹とリュミエール
 ちょうどFM甲府でパワープレイ中だったこの曲。山梨でのライブも近日必ず実現したい!

☆スタレビ登場!要さんがいきなり携帯を取り出し、何やら読み始める。なんとプリンセスプリンセスの岸谷(奥居)香さんからのサプライズお祝いメッセージ!嬉しい!いきなりトークも盛り上がる!何なんだ、この痛快な雰囲気は!


[10]トワイライト・アヴェニュー
 メンバーがひとりずつ歌っていく、懐かしいスタイル。呼吸を合わせていけばいくほど、会場全体にあたたかい空気がジワッと広がっていく。

[11]Stars
 間髪入れずに、ピアノのイントロ。何故かいつしか「今夜だけきっと」。要さんが笑いながら自由にスキャット。そして歌い出す「Stars」。客席がまるで凍るように静まる様子が伝わる。古いアルバムの表紙をゆっくりと開いていくように。スタレビ20周年時の光田作曲楽曲。

[12]木蘭の涙
 ヴァイオリンとチェロを交え、コーラスもタップリの、この日だけのアレンジ・ヴァージョン。客席からはすすり泣くような感動の声が漏れる。要さん曰く、「言っとくけどな、いつもこんなだと思うなよ!」という爆笑の賛辞。歌で泣かせて、直後に笑わせる!

[13]夢伝説~Key of LIFE Special A Cappella Ver.
 どうしてもこれをみんなでやりたかったワケです。ゴスペラーズのアルバムにトライトーン+スタレビのヴァージョンもあり、それに倣うかどうか悩みましたが、光田色…というより、原曲の壮大な世界観で、本日の参加者全員16名が一斉に横並びで、ガッツリ歌いました。途中客席からも更なるコーラス大会で盛り上げていただきました!圧巻。ありがとう、スターダスト・レビュー!


[14]カゼカヲル
 ここからまた立奏。加藤クン筆頭に、コーラス陣、冴える。

[15]世間She Loves You
 ♪パパパパヤパパを客席のみんなで歌う!楽しい。

[16]Cry'n Smile
 まだまだみんなで歌う。客席3声コーラス大会。かつてのデバ夫人は出て来ず。光田は鍵盤弾かずにハンドマイクで動き回る。指差しで、ソロが入れ替わり立ち替わり。メンバーも気が抜けない!最後はドラムソロで、桑田真澄!違う!川崎麻世!惜しい!川崎カイヤ!ああぁ!岡田眞澄!超惜しい!河崎真澄!ハイあたり。

[17]空が好きだった君に
 また懐かしい写真で、学さんウルウル。演奏してると、ほとんど見えないんです。この曲から20年。ハクジュホール同様、押し寄せる様々な想いを、堪えるようにじっくりと歌う。

[18]A HAPPY NEW YEAR
 「この年も あなたにとって 素敵なこと ありますように」このフレーズは普遍的で、よく使われる言葉です。だから余計に皆さんへの気持ちがあふれてしまいます。ここで堤防は決壊。感謝と同時に、皆さんの健康と幸せを心から願って、これからもこの言葉を伝えていきたいです。

[Encore 1]思い出はうたになった
 小田和正作詞、根本要作曲、スタレビ+久美子+ハモカン。これからもずっと歌わせていただきたいなぁと思っている、シンプルでこの上ない、愛で埋め尽くされた素晴らしい曲です。

[Encore 2]南風~Hae
 ここで待っていたよ。

[Encore 3]ありがとうのこと
 Key of LIFE☆All Stars 2016 総勢12名がラインナップ!こうして並ぶとやはり、よくぞメンバーのみんな、集まってくれてありがとう、お客さんもみんな来てくれてありがとう!と、心からと思えます。

[W. Encore]ありがとね
 最後は一人で、かつてのお客さま見送り曲の定番を。エンディングもしつこくしつこく、アドリブでお別れのメッセージ。なかなか簡単には終わらないのである。この世界、これからもしっとり歌い続けていこうと思う。


 終わって感動の渦の中、スタレビの皆さんとメンバー全員がステージ袖で、温かい拍手で迎えてくれました。みんなで記念撮影♪本当にありがとうです。こんなに幸せで良いのであろうか。皆さんのひとりひとりのご協力が本当にありがたく、嬉しかったです。スタレビ・スタッフの皆さんにも心から感謝です。コンサート・スタッフの皆さんにも心からありがとうです。ロビーでは記念本「ミチビクヒカリ」サイン会の長蛇の列と、G*H関西支部が製作してくれた、光田健一等身大パネルと、誰もが書き込めるメッセージボード。そして会場の外でも最後まで名残惜しくずっと手を振ってくれた皆様方。関わってくれた全ての人たちに、心いっぱいに感謝申し上げます!!

(KEN’s Park会報69号に、加筆、転載予定)

[その4]に続く~♪(近日公開)
光田健一20th anniversary♪ピアノびとコンサート
「ザ・Oh!健ストラ♪」
2015年9月5日(土)
東京 ハクジュホール - Hakuju Hall -

光田健一(Piano・作編曲)
ムーサ管弦楽団
漆原直美(Violin)
柳原有弥(Violin)
二木美里(Viola)
柏木広樹(Cello)
一本茂樹(Contrabass)
庵原良司(Clarinet, Saxophone)
沢野茜(Flute)
清水彩華(Harp)
佐藤直子(Percussion)
★スペシャル・ゲスト:
江原啓之(Baritone, 朗読)
柏木広樹(Cello)


 実にあれこれと悩みました。このオーケストラのための新しい曲を何曲も作りたかったし、和風クラシカルな「雨の輪廻」や、いくつかの吹奏楽曲、学生時代のなかなかにエグい楽曲など、この編成でやってみたい曲や、オーケストラでやってみたい「♪ピアノびと」楽曲がもっともっとたくさんありました。泣く泣く候補から外しつつ、その分、歌うために作った曲を、歌わないで素晴らしいメンバーの演奏で届けるという方法も選び、加えました。

 このような素晴らしいクラシックホールで、自分の記念コンサートが開けるということがもの凄く嬉しいことでありまして、メンバーもクラシックの名手に集まってもらいたいと考え、まずは念願のヴァイオリニスト・漆原直美さんに声を掛け、弦楽器隊を中心に、クラシックを主とする音楽家や、日頃からクラシック・プレイヤーとの競演が多いミュージシャンたちが、見事ここに集結しました。このメンバーで、音響設備を一切使用しないクラシックならではの「生音」で聴いていただくということも、最もワクワクしたことのひとつです。

 そしてなんといっても、ホントに大編成のオーケストラなどでしかなかなか聴くことが出来ない、華麗なる清水彩華さんのハープや、佐藤直子さんの大型花形打楽器であるティンパニーにチューブラー・ベルが、それはそれは盛り上げる盛り上げる。結果、なんとも盛り上がる!

[1]OVERTURE
 1995年の最初のアルバム「空が好きだった君に」の冒頭曲をかなりゴージャスに!

[2]東京という街で
 本来歌であるメロディーは柏木広樹さんのチェロをフィーチャリング。例年の二人旅よろしく、光田健一ヴォーカル曲を柏ちゃんの太く温かいチェロに置き換えて、より素晴らしくする作戦の一環。

[3]アリオーゾ・エレガンテ~arioso ed elegante
 漆原直美さんのヴァイオリンでこのメロディーを奏でてもらうという、かねてからの夢が叶う!目を閉じて聴いていると、完全に巨匠の音色。繊細でいて、男らしくもあり、でもやっぱり美しい。

[4]“The Super Swing” for Orchestra and Jazz Combo
 1987年、東京芸大作曲科で仲の良かった同期、斉藤恒芳さん(クライズラー&カンパニー)と新井鷗子さん(音楽作家)と一緒に3人で、芸祭(芸大の学園祭)でオーケストラの新曲を発表しようということになり、20歳の夏に作曲した、ジョージ・ガーシュウィンのようなジャズと管弦楽の融合的作品。本番に間に合わないくらいに時間がなくなり(この頃から変わらんね)、スケッチ後、あろうことか、スコアリングを飛ばしてパート譜からオケを書くという前代未聞の行為で、指揮の鈴木織衛さんを困惑させたであろう、曰く付き迷曲。フィーチャリング:庵原良司(Ten Sax)。ジャズ、フュージョン、クラシックを一気に股に掛ける、一本茂樹さんのグルーブが素晴らしい。

[5]A Dancer Unknown~見知らぬ国で
 これまでも様々な名プレイヤーに演奏していただき、この日もどうやっても外せないこの曲。素晴らしい直美さんのヴァイオリンを、ピアノを弾きながら背中で受け留める。彼女がカルテットをグイグイと引っ張っていくし、他の弦楽器メンバーも全く受動的ではなく、能動的に彼女についていこうとしている。とにかく相乗効果で音楽がズンズンと動いていく。

[6]美しい思い出に
[7]柏木+光田 合作新曲【柏木広樹+光田健一 Duo】
 「美しい想い出に」は、最初からチェロのための曲のよう。本番の数日前に、柏ちゃんからのメールを受信。添付された楽譜には、素晴らしいメロディーの断片。続きを作りました。初めての合作です。とにかく良いムードです。

[8]ムーサの果実【ピアノ・ソロ】
 とにかく曲も多いし、やりたいことが満載だったので、時間的にピアノ・ソロ曲は難しいと考えていましたが、当日リハーサルの合間にちょっとだけ弾いてみると、「あぁ、今日はすごく良いコンサートになるな」「こうやって、みんなに感謝しながら、この曲を弾くのか」「そういうことだったのか」そんな想いをかみしめての本番。今日も、こうして集まって下さったみんなのおかげで、ピアノを弾かせてもらっている。弾きながら流れ始めた感謝の涙を、止めることが出来ませんでした。

[9]最後だとわかっていたなら
 江原さんの深い包容力による朗読に寄り添い、かねてより念願であった、映画のワンシーンのような、弦楽オーケストラとハープをメインとする管弦楽編成で演奏。ピアノは弾かず、指揮のマネごとを…。

[10]アヴェ・マリア(カッチーニ)
 前奏と間奏の、直美さんと柳原有弥クンのヴァイオリンのデュエットがかなり美しく、また江原さんの歌と声が本当に素晴らしく、出来上がった音世界に、フワッと乗っかってピアノはそっと触るだけのように…。

[11]自分自身から解放されますように
【江原啓之+光田健一 Duo】
 朗読もピアノもその時々の呼吸で、どんどんと変化をつけ、また新しい作品のように新鮮。

[12]楽園
 ピアノにハープが重なって、綺麗な天上の楽園。ボロディンやグリンカのようなロシアのロマン派的小品だが、愛あふれる歌詩と心のこもった歌唱によって、古い歌曲のような懐かしさが会場いっぱいに響き渡る。

[13]とねりこの木
 イルカさんの作った名曲。歌と演奏の全てがキューッと一点に集まっていくような、もの凄く勢いのある感覚。そして、まるで宇宙空間のようなレチタティーボ。そもそも、江原さんと一緒に音楽で会話が出来るなんていうことは、なんと大それた嬉しい現実でしょう。それはメンバーのみんなに対しても言えること。素晴らしい演奏家が集まり、こうして一緒に音を出すことは、達成するためにそれなりに乗り越えるべきこともあり、しかしその先にはドンドン理解し合っていく喜びがありました。江原さん、柏ちゃん、そしてこのみんなが集まってくれて本当に嬉しいなぁと、心から思えた瞬間。

[14]My Treasure(マイ・トレジャー)
 サクソフォン五重奏グループ「カラーズ」のアルバムや吹奏楽のCDにしか収録されていないこの曲だが、30年近くにわたり、数々のセッションなどで、たくさんのミュージシャンに演奏してもらっている、1987年作曲作品。二人旅でも定番曲。光田健一のウラ代表作。かなりシンフォニックでシネマティック。再演したい!フィーチャリング:庵原良司(Sop Sax)。

[15]空が好きだった君に
 20年前のデビュー・アルバム制作時、最も印象的だったこの曲をタイトルチューンとした。1995年の春。フルアルバムを全て自ら歌ってレコーディングするのは初めてのことだった。ちょうどスターダスト・レビューへの参加が重なったこともあって、意外にもたくさんの人が求めてくれました。ここでも、柏木広樹さんのチェロが、ヴォーカル・光田健一の役割を担当。この曲から始まった20年。20年の月日は重なって、いろんなことがあり過ぎて、今、奏でるこの6分超の音楽に、それらの全てが詰め込まれ、様々な想いが押し寄せました。

[Encore1]OCEANUS~オケアノス・海の守り神
 この編成での「オケアノス」は、ちょいとヤバい。自然界への畏怖の念が、そのまま音になっているようだ。怖さすら感じる。弦楽器5人のアンサンブルはここでもかなり素晴らしい。フルートとクラリネットが必要最小限の音数で効果的に重なる。オリジナルより少しゆったりとしたテンポが、大海の静けさを際立たせるかの如し。ステージ後方には、数々の海の七変化写真に続き、岡島由紀子さんの描き下ろし切り絵作品「オケアノス」が壁いっぱいに投影。最後の音の余韻をかみしめ、改めてメンバー全員へ感謝。気付けば、客席の皆さんのスタンディング・オベーション。胸が熱くなるのを堪えつつ、ゲストお二人を紹介する。

[Encore2]幸せのみつけかた
【江原啓之+柏木広樹+光田健一】
 ゲストお二人のそれぞれの歌と演奏によるフレーズの受け応えから、その人柄がにじみ出る。最後にこの3人で演奏出来て、とても幸せな気持ちで満たされました。最後に、温かいメッセージ・ソングを届けることとなりました。

[W. Encore]ありがとうのこと【ピアノ・ソロ】
 壁に詩を映し、メロディーをピアノでなぞる。この時代を生き抜く同志へ、出逢った大切な方々へ、感謝のメッセージでもあります。「あなた 頑張ったよね ずっと見守ってた」この想いを言葉として皆さんに届けたいなと思って、客席を見ながら口パクをしたんです。そうしたら、客席から小さな声が、少しずつ、少しずつ重なっていき、歌になっていった。すると胸が高まって、客席全体が、歌声とすすり泣く声で混ざり合って、もうどうしようもない状態に。歌ってもらうという演出ではなかった。それでも皆さんがそっと言葉を噛み締めるように歌い始めてくれて、最初は、「あぁ、この歌は、ある程度、多くの方々に浸透しつつあるのか、ありがたいなぁ」などと冷静さを装おうと試みていたのだが、客席で決壊する音があちこちから聞こえるし、そうなると困るのは自分だとわかっていながら、皆さんと共に、どうしようもない感動のスパイラルに。皆さんに支えられているということを、直に、心から感じました。泣き過ぎて鼻水を床に垂らしそうになりました。もちろん、一気に吸って元の場所に戻しました(鼻)。



 こうして感動的に、感激、胸いっぱいに、感謝の20周年記念♪ピアノびとコンサートは閉幕しました。ワガママ放題の大感謝祭。皆さんにとって良かったか…の判断ができないくらいに、一部始終ワガママに過ごさせていただき、結果自分にとってもの凄く良いコンサートとなりました。申し訳ないくらいです。度重なるスタンディング・オベーションの賛辞を最後の最後までいただいた時、これで良かったんだと心底思えました。各地で見守ってくださった皆さん、本当にありがとうございました。是非ともまたこのメンバーでと、メンバーもみんな言ってくれています。どのようにしたら再演が出来るか、じっくり考えたいと思っています。そんな日を、どうぞお楽しみにお待ちくださいませ!

 ところで、この日、福岡に住む友人と彼女のお母さんを東京に招待しました。彼女は福岡のライブでは必ずCD・グッズ販売などのお手伝いをしてくれていた、ジェントル*ハーツ福岡支部と呼んでいる大事な仲間たちの輪のひとりであり、大切な友達であり、いつでも駆け付けてくれる重要なスタッフでもあります。数えきれない程のROOMSなどでのライブはもちろん、最近では2014年のカフェコン・ツアーでも物販などを手伝ってくれていたので、日頃から来て下さる皆さんならすぐにわかると思います。

 彼女は2年半くらい前から胃がんを患っていて、手術の度に「(福岡ソフトバンクホークスの)王監督だって全摘から復活したからね」と再起を誓い、頑張って治療に勤しんでいました。9月のこの頃、本当だったらこのような遠出は計り知れない負担が掛かるし、断念した方が良かったのかもしれない。だけど、主治医に「元気にいってらっしゃい」といってもらい、弱音一つ吐かずに元気に登場し、東京や各地から集まった仲間との再会を楽しんでいました。最後まで病気と闘い、介護する家族にも辛いなどとこぼすことは一切なく、頑張って、頑張り抜いて、2015年12月21日の朝、旅立ちました。見事に生き抜きました。いつでも笑って、みんなで一緒に語り合った、明るくて元気で、しっかりやさんで、とっても優しい女性でした。たった45年でも、ハツラツとした生き様を見せてくれたこと、心から尊敬します。この場を借りて皆さんへご報告を、そして、早雲優子さんのご冥福を、心からお祈り申し上げるとともに、心からのありがとうの言葉を伝えたいです。

 どうしてか、大切な人を見送ったその日や翌日に「木蘭の涙」や「ありがとうのこと」を演奏する。いつも歌う前に皆さんにいつもお話しするように、自分だって大切なひとを思い浮かべながら歌えば、どうしたって込み上げてきます。でも、皆さんにとって大切なひとたちが、その人生を全うし、生き抜いたこと、その素晴らしさを伝えていくためにも、これからもしっかりと音楽に心を込めて届けていかなくては…と、強く思っています。
(一部、KEN’s Park会報68号より加筆、転載)

[その3]に続く~♪

 久しぶりに大きな会場でのコンサートが続きましたが、本当に開催して良かった。たくさんの皆さんに支えられていることを、改めて、心の全部で感じることが出来ました。忘れかけていた大切なことを思い出すことが出来ました。そんな重大でありがたい局面です。

 どちらも東京公演のみでしたが、各地で見守って下さった皆さんにも、本当に心の底からありがとうの気持ちを、おひとりおひとりに届けたいです。「地方の人間のことなんて忘れてしまったんだね」というメールもいただきました。寂しい想いをさせて申し訳ないと思います。ただやはりゲストや大人数メンバーを引き連れての地方公演は、現状の実力では難しいです。でも毎年何らかのカタチで、出来る限り、各地の皆さんに直接音楽を届けようと鋭意努力しているつもりであります。こんなワタクシではありますが、どうか懲りずにあきれずに、これからもどうぞお見守りくださいませ!皆さんの心のまなざしと心のささやきが、本当に日々の力になっています。

 小さい頃から音楽が好きで、そのまんま、なんとなく音楽を生業とし、元気良く生きてきましたが、実をいいますと、音楽の仕事に就くことなんて流れとして当然のこと、当たり前のことくらいに、しばらく思っていました。思い上がっていたと思っています。。。

 今から30年前の1985年、浪人時代。既に仲良くさせていただいていた、とある芸大作曲科の先輩から、とあるテレビ番組の編曲のお仕事をいただいたのが最初。その半年後の大学入学と同時に、夜のお店でピアノを弾き始め、並行して週に何度もジャズのセッションをしながら、間もなくポップス系のバックバンド、サポート・ミュージシャンとしての演奏や編曲の仕事が次々と舞い込み、毎日が埋まっていく。

 幼少時から、とにかく雑多に音楽が身の回りにありました。両親が、夜の大きなお店で歌や演奏をしていたことから、新しい譜面を毎日渡され、それを初見で弾けなくてはいけないんだよ、歌い手さんに合わせて即座にキーを変えられるとより良いんだよ。そういうのが当然という感覚。更には、中学3年の頃、作曲の先生に相談した際には、「今から作曲で音楽大学を目指すのはかなり厳しい。無理」「死にものぐるいでやるというなら、教えよう」。

 こんな様子で昔から培われたのは、常に音楽に「向き合う」…というより「立ち向かって行く」感覚。先生方も15~16歳の人間を預かるワケですから、本気も本気だったでしょう。そのお陰でこうして今があるのですが、生業となったことも、自分の力、当たり前のこと…と思っていました。自分の人生に重ね合わせるものが、音楽以外にあるのだろうか、あるワケがない…そういう意識、過剰な自意識でした。

 作曲科の大学入試には楽典がありません(東京芸大の場合)。何故なら、音楽言語であるそれら全てが頭に入っていないと、まともな作曲、編曲、そしてそのための正しい記譜など出来ません。つまり作曲科合格者全員が満点をとってしまうので、楽典の試験をする意味がないのです。

 更に作曲科の入試は、ピアノなど音の出る楽器を一切触ることなく、3+3+5+8の計19時間、ひたすら脳内で考え、組み立て、作り、ただただ楽譜を書き続けるものでした。頭の中で音を鳴らすのは当たり前。和声、対位法、作曲法のルールが頭の中に入っているかどうかの試験であり、想像出来ないような斬新な音を書くことはないので、ピアノで響きを確認する必要がない。

 今日、我々が耳にしている、いわゆる西洋音楽の「音の成り立ち」の基礎を、受験勉強の一連として学び、それが7年程かかると言われたところをほぼ4年で済み、弦楽四重奏曲、古典もしくはロマン派、ソナタ形式、4楽章くらいなら、ピアノを使用しないでも2~3日くらいあれば書ける。喫茶店やマックでポテトつまみながらでもピアノの小品や小フーガくらいならすぐ書ける。そういう19歳。最悪だ。今すぐトイレ掃除をさせたい。

 そんな調子で、全て解っている気で生きていれば、舞い込んでくる仕事にも、いつしか追い込まれる時が来る。音が解るという、当たり前だと思ってきたそれが、社会で全く通用しないのだ。まあそれは、いろいろあって、悔しい想いをすることもしばしばありました。レコーディング・スタジオのトイレ、明け方、帰りの車で涙がこぼれてくることもありました。叩かれる現場は、ありました。幸いなことに、です。

 心境の変化、意識の変化は当然起こり、うまくいかない、空回りする自分を見つめながら、何かしたい、しなくては、という焦りは、やがてある時から、日本語で歌いたいという想いに定まっていきました。自分に中にある楽譜上の音楽、机上の音楽理論を捨て、忘れ、その代わり、心のバランスをとるように、言葉を並べ、歌いながらメロディーを綴っていく。いくつかのバンドを経て、2~3年くらいライブを重ね、曲が貯まった頃、バンドは消滅。そしてソロでアルバム制作するゾ、と決めた1995年。

 その録音を始めるのと時を同じくして、スターダスト・レビューに参加。ソロとしてのアルバム・デビューは、チーム・スタレビの一員としてのスタートと共にあり、ここから♪ピアノうた人生が始まりました。音楽のみならず人生の上で、多大なる影響と刺激を受けたスターダスト・レビューの存在なくして、今の自分は絶対に考えられない。その年は夏も秋も冬もツアーがあり、いきなりスタレビ・ワールドに感化され、その勢いも借りて本格的に「♪ピアノうた」の幕が開きます。活発にソロライブを開始したのは、翌1996年5月。

 ここまでが「♪ピアノうた」20周年前夜~黎明期…。長いね。何なんだ、この陳腐な物語は。ま、続けます…。


 さて、1995年に歌のアルバムを発表してから、この度の20周年において、ずっと支えてくれた皆さん、ほぼ見続けてきてくれた皆さん、ここ数年あたりで深い興味を持ってくれた皆さんに向けて、どんな大きなことをしたら良いだろうか…。数ヶ月考えました。ライブそのものの動員も少しずつ落ちてきている昨今なので、大きな会場は難しいのではないか…。いや、20周年だからこそ、お祝いに来て下さるお客さんもいるのでは…。最近では、ピアノメインである「♪ピアノびと」を好んでくださる人も多くいらっしゃるけど、歌メインである「♪ピアノうた」の20周年だからなぁ、たくさんの人に喜んでもらえるには、どっちをどうしたら良いだろう…。

 20という数字にこだわるとしたら、それは自分が20年に渡って音楽や皆さんと共に歩んだ軌跡。でも集まる方々の全員がそうではない。いずれにせよ、人生の全て、全霊を注ぎ、積み重なって、完成なんてしてはいないが今の時点で結実した、今ある自分の音楽を、とにかく残さず届けたい。そうなると「♪ピアノうた」や、久しぶりに待ち望まれるバンドサウンドでは表現し切れないだろう。

 そこで知恵を振り絞り、お客さんが集まってくれるかの心配はさておき、「オーケストラ」「バンド・スタイル」そして「弾き語り」の3部門に分けて公演を開催することを考えました。それが「ザ・Oh!健ストラ♪」と「Key of LIFE☆All Stars」。そして、弾き語り=真の「♪ピアノうた」は、これから、まだまだ続いていきます。

 結果的に、オーケストラはバンドのようになり、バンドはオーケストラのようになり、どちらも本当に大きな生命体のように、自分を包んでくれました。特に、自分名義の演奏会では初めてご一緒するメンバーが多かった「ザ・Oh!健ストラ♪」のムーサ管弦楽団の全員が、自分に向けてひとつになっているのが最初からわかり、本当に心が震えました。スペシャル・ゲストでありながら、オーケストラの一員としても「全部やるよ」と言ってくれたカッシー柏ちゃん(柏木広樹さん)の存在は本当に大きい。

 そんなスペシャル・ゲストの方々は、先にも述べた通り、皆さんもご承知の通り、イワズモガナ、その方々がいなければ今の自分は決して存在しない、大事な人たちです。このようなゲストの皆さんが来てくれるという事実だけで、もう大成功したようなもの。逆に、失敗は許されないというような感覚にもなり、力が入らないワケがない。

 江原啓之さんの「おと語り」がなければ、江原さんとご一緒する音楽活動が存在しなければ、「♪ピアノびと」は生まれていなかったでしょう。ただピアノを弾くだけの光田健一は相変わらずいたかもしれませんが、奏でる音を通して、聴いて下さる皆さんとの対話をより深め、一つ一つの音をより一層大切に思うきっかけとなった出会いです。

 昔から、いろんな身近なスタッフに「欲張り」と称されてきた自分ですが、企画段階で、やはりどう考えても2時間くらいの公演時間で全てを届けることが出来ないと思ってしまう(案の定、実際の公演時間は確信犯のどちらも3時間でしたが)。とにかく出来る限り、集まってくれる皆さんや、各地から温かいまなざしを送ってくれる皆さんに、いただく以上の想いを還したい一心で、どうしたら良いかを考えていました。

 公演に来ることが出来ない方にも、記念になるような何かがあればと思い、今ここに書き記している伝記のような、まるまる人生を振り返るような語録・写真集「ミチビクヒカリ」を製作しました。それも是非たくさんの皆さんに読んでいただけたらば嬉しいです。

 そんなことも含め、いろいろ考えた結果、とにかく、20周年記念公演でやり切る、見せ切るということよりも、これをきっかけに、また21年目からスタートしたい、踏み出したい、まだまだ続けたい、感謝の想いをもっともっとお返ししていかねば…と思うようになりました。

 長い間聴き続けた音楽は、その時代の自分の気持ちや記憶が音に刻まれ、音楽が始まるや、それらがグッと深く押し寄せ、涙がこぼれたりします。そんな時、この音楽やアーティストと同じ時代を歩むことが出来て本当に良かったと、心底思えます。ところが、今ある全曲に全員が思い入れているワケではありません。それでも続けてさえいれば、きっとその思い入れが、少しずつ増えて広がっていきます。

 懐かしいなぁという想いをもって観覧して下さった方もいらっしゃると思います。意図的に懐かしい写真を投影して、グッと押し寄せさせる(!)演出上の作戦もありました。いろいろあって今があり、見守って下さる皆さんには本当に感謝です。

 でも全員が20年前の1stアルバム「空が好きだった君に」をリアルタイムで手にとってはいないし、「新曲バンザイ」のコーナーでワクワクしたり、「玉子川学園の入試問題」を解いたワケでもなく、これからの新しい思い出を次々と重ねていけるように、更なる活動こそが、今、とても楽しみになっています。

 2つの大きな公演に加えて、先日2/13のバースデースペシャルでよりその想いは強くなっています。5月から「♪ピアノうた」で、半年かけて「月刊」的に各地を回ります。可能な限り、仲間を連れていきたいと考えています。新曲もたくさん披露したいと思っています。新しいリリースの予定も考えています。ニュー・ミツダケンイチがスタートしてしまいました。どうか相変わらずのお見守りを、ナニトゾよろしくお願いいたします♪

 総まとめから入ってしまいましたが、この後各公演を振り返ってみます。長くて誠に恐縮ですm(._.)m

[その2]に続く~♪
お伝えしたいことが山のようにありながら、
バタバタしていますと、
そのチャンスを失ってしまいます。

2015年も半分が過ぎました。
ここはやはりKANさん風に、
ここで振りかぶってみようと思います。

YAMAHAさんにご尽力いただき、
3月にはピアノアルバムをリリースすることができまして、
5月20日のリリース記念リサイタルは、
ありがたいことに、
早々に完売御礼となりました。

レコーディング以来の演奏…
というよりも、むしろ、
初めてお客様、人前で弾くという楽曲たちでありますから、
練習はしましたが、
本番の緊張感といったらそれはそれは…
舞い上がって思うようにならないのが本番…
しかしながら、
敬愛するお二人のスペシャルゲスト…
フルート:前田綾子さん(東京佼成WO)!!
ヴァイオリン:寺沢希美さん!!

そんなお二方の、
素晴らしく優雅な演奏とお人柄によって、
深く、楽しいリサイタルとなりました。

意外にトークも長く…楽しく…♪



その直後、石井竜也さんとか、
敬愛する尺八奏者のひとりである田嶋謙一さんとか…
と共に、渡加。
カナダで奏でてきました。カナカナ。
トカトカ。



トロントは日系文化会館での、
日加友好イベント「SAKURA GALA 2015」です。

トロント交響楽団のコンミスであるEtsuko Kimuraさんの、
きっぱりと、懐の深い演奏、そしてまた、
カナダ人でありながらお箏の師範である、
カプラン・リンダ・歌香さんの、
堅実でかつ上品な演奏と共に、
幸せな音楽が、石井さんの歌声に乗せて、
届けられたのではないかと思っております。
感謝♪

そしてなにより凄いのは、公演中、
確信犯なのか天然天才なのか、
まず日本語が通じないと思われる中の、
まさかのカタコト風の英語トーク押しで、
英語仏語圏のお客様をドッカンドッカン沸かせて、
大爆笑の渦を引き起こした、スター・石井竜也さま、
スゴスギル!!!!!

三泊五日の強行気味行程でしたので、
完全無理と思われた観光も、
なんと敢行しました。
なんとか観光しました。

本番日、午後の入り時間までを活用して、
朝7時のバスにて、ナイアガラへ!!

田嶋謙一さんの、あの素晴らしい演奏とは、
できれば切り離したいこのお姿。
真の抱腹絶倒系天才尺八奏者。

ちょいとアホめな男二人、ケンイチ二人旅!
お箏ではなくオトコ。





★そして、これが実際の映像だ!




6/13-14は目黒BLUES ALLEY JAPANにて、
ハモカンこと「ザ・ハモーレ・エ・カンターレ!」2days LIVE!!
スペシャルゲストにお迎えしました、
RAG FAIR引地洋輔さんのおかげもあり、
極めてハッピーな二日間となりました。

RAG FAIRのコーラス三声隊が、
見事、久しぶりに揃ったことと、
音楽役者・引地洋輔さんへの感謝のフィーチャリングとして、
RAG FAIR楽曲も多めに、
洋輔さんの出演シーンも、
必要以上に必要なだけ多めに、
たくさん、お届けいたしました。

また総勢5名になりましたので、
「初夏のア・カペラ=初夏ペラ」として、
約20分に渡る、スーパースペシャルビックリ日本の歌コーナーも、
存分に楽しんでいただきました♪
というよりはむしろ、
メンバー自身たちが、心底楽しんだ様子です♪

超古くからの光田健一愛好家の方は、
ああ、あれかと、懐かしんでいただけたかと思いますが、
1996-97頃のライブでよくやっていたア・カペラの一連を、
多少、再現してみました。
今回、役者が揃って、
特に加藤慶之さんの、声の魔術師感には驚愕いたしました。
歌はもちろんのこと、それ以上に、
あれは耳が良くないとそうはならない。

あれとは、そう、
モノマネ、コエマネです。

リハーサルの最初の頃に、お、ケッコウ、似てる!
…と思ってからの、上達感が凄すぎるのです。

このあたりは、ケンイチアライ氏もなかなかの見事な才能。
器用な長谷川さんが巻き起こすチカラワザも相当笑えるし…
これからのハモカンは、ここいらもミドコロとなってきそうです。

秋のツアーが決定し、現在先行予約中です。

ハモカン公式サイト先行予約フォーム
ご予約期間:7月1日(水)12:00~7月14日(火)23:59
♪どなたでもお申し込みできます。

ハモカン・オリジナル楽曲も携え、
各地にご挨拶にうかがう所存であります!!!
どうぞ、お近くの会場にいらしてくださいませ♪



飛んで行っちゃいます。



★全国8カ所8公演!!(2015.7.4現在)



さて、ワタクシゴトな、
直近のライブもあります。
来週から、お久しぶりな、♪ピアノうたです。

光田健一 ♪ピアノうた カフェコン2015 Summer

■2015年7月11日(土)東京・神楽坂 THE GLEE
■2015年7月20日(月・祝)大阪 cafe Room

ゆったり、ほのぼの…
♪ピアノうたの原点で、
今と未来を語っていけたら…と思っています。

★チケットは、まだありま~す♪
【東京公演】
THE GLEE ご予約フォーム / 電話予約:03-5261-3124(平日10:00~18:00)
【大阪公演】
cafe Room メールご予約 caferoom.adv@gmail.com

♪このあたりの、メズラシめな歌も、ひさしぶりに~



そして、なんといっても9月5日のハクジュホールです。
こちらは、なんとありがたいことに、
チケットが残り僅かになってきております♪



光田健一 20th anniversary♪ピアノびとコンサート
「ザ・Oh!健ストラ♪」

2015年9月5日(土) 東京 Hakuju Hall
17:30開場 / 18:30開演
スペシャルゲスト:
江原啓之さま&柏木広樹さま


光田健一2<br />0th♪ピアノびとコンサート「ザ・Oh!健ストラ♪」


最後は、宣伝気味で、恐縮ではありますが、
あれこれと動きまくっております。
皆さんと、お会いできることを楽しみにしています♪

こちらも、ケッコウ更新していきたいと、
思っておりまぁす~!!!!