先日の撮影ツアーでは普段使っていない試用してみたかった機材があったので、荷物の用意をした段階では背負うザックが10kg(ザックの自重を含む)近い重量になってしまいました。正直、自分の体力で10kgのザックを背負ってツアー中に撮影ポイントを移動するのは難しいかもしれないとも思ったのですが、『ザックの重さが負担にならない方法』を実践してみて、それでも途中で苦しくなるようなら諦めて機材の一部を宿に置いてけば良いぐらいのつもりでチャレンジしてみることにしました。


以前の記事 で書いたものですがザックの正しい背負い方をおさらいしてみましょう(*゜▽゜ノノ゛☆


■ザックを背負う時のポイント

1)腰ベルトを腰骨を囲むようにして閉める
2)肩ベルトを合わせて高さとだいたいのザックと体の隙間を調整

3)胸ベルトを閉める(鎖骨から10センチぐらい下が目安)
4)肩ベルトの付け根にある細いベルトでザックと体の隙間を最終調整


という4つのポイントがありましたが、コレに補足します(^^;

1)腰ベルトは中央が腰骨の一番出たところに来るように

2)肩ベルトは締めすぎないように


自分もこれらのポイントをシッカリと意識してザックのフィッティングを見よう見まねでやってみただけですが、それだけでも効果があった感じがします。



このブログのアクセス解析を見ると「カメラザックの背負い方」の記事の閲覧数が2番目に多いんです(^▽^;)

自分も含めてそれだけ多くの方々が重いカメラザックの負担の改善方法を模索しているのだと思います。(ちなみに1番はスポット測光の記事ですw)


なので今回は少し理論編を展開してみようと思います。

少し理科の授業のようになりますがご容赦をwww



支点、力点、作用点っておぼえていますか?「梃子の原理」の話です(;´Д`)ノ

重い物を小さい力で動かす為には必須の理論ですねw


フィルムをポッケにつめこんで-図1
図1:重いザックをカラダに近づける理由


図1をご覧下さい(^-^)/

腰ベルトや肩ベルト等を駆使してザックをカラダにフィットさせる必要があるのは、重いザックを出来る限りカラダの重心に近づけることで小さな力でも支えられるようにするためなんですね。

例えば腰ベルトをつけず肩ベルトをダラ~ンとさせてザックをカラダから離せば離すほど重さを感じることになるわけです!


これを踏まえて図2をご覧下さい(^-^)/


フィルムをポッケにつめこんで-図2
図2:パッキングの違いによる重心位置


「重い荷物はザックの上側にまとめる」っていう話を良く聞くじゃないですか?

重いザックを背負って背筋を伸ばしたまま歩く人っていないですよねw

少なくとも多少は前屈みになって歩くようになると思いますが、その時にザック自身の重心が上にあるか下にあるかで全体のバランスが大きく変わるんですね。

図2のようにザックの重心が上側にある時、その重心はそのままカラダの中心にかかるようになります。すなわち小さな力でザックの重量を支えられるんですね。これが下側に重心があるとカラダを引っ張る形になるのでけっこう負担がかかってくるわけです。


図2のような重量バランスを意識してザックの背負い位置を調整したり機材のパッキングを工夫すれば、かなり重さの負担は改善されるんじゃなかと思います。機材のパッキング(収納)に関しては”機材の出し入れのし易すさ”という面もありますが、上下の重心位置、左右の重量バランスも考えて工夫してみてくださいね~(^ε^)♪

ちなみに、、、ザックの重量をカラダの重心に近づけることによってザックの重さを支えるコトに関しては負担が軽減されますが、そのザックを支えたまま動くという体力や筋力は別の話になるので悪しからずwww


これらのフィッテイングに関するポイントを意識した上で撮影ツアー中に10kgの機材を背負って行きました。冒頭にも書きましたが体力的にかなりキビシイのではと思っていましたが、結局、機材を減らさずザックを背負ったまま残雪地帯を30分以上歩いて移動することも出来ましたし、筋肉痛をはじめとするカラダの疲労も最小限で抑えられたような気がします(・∀・)

さて今後の課題は重い三脚の運び方ですw

やっぱり今使っているのより重い三脚が使いたいんですよ。

でも、ザックに取り付けるにしてもあまり重量バランスが悪くなるようだと逆に危ないし。手で持ったり肩にかけたりするにしても理にかなった方法が必ずあると思うんだよな~。


何かヒントが見つかったら、記事にしてみたいと思います(* ̄Oノ ̄*)