小学生の子供が学校でいじめにあった。身体的危害はないが、大人であれば立派な犯罪である。罪名で言えば名誉毀損、侮辱、器物損壊が該当する。
子供がいじめに遭うと、保護者として様々なことをしなくてはならない。どこまで他のケースに適応できるかは分からないが、今回の対応で得た教訓を以下に示す。まだすべてが終わったわけではないので追記する可能性は大いにある。

 


・加害者親子は話が通じる相手ではない前提に立つ

そもそも、犯罪行為をするような子供を育てる親である。まともな家庭教育をしているわけがない。常識が通じない人間だからこそ、いじめをするのだという前提に立つ必要がある。当然ながら、常識的な倫理観(=悪いことをしたら謝る)など持ち合わせていない。
 


・学校の調査には期待できない

いじめがあることが判明すると、学校は聞き取り調査を始める。被害者、加害者の後、目撃者に聞き取りをする。ところが、ここで「学校は警察ではない」というロジックが登場する。ここまで「加害者」と書いているが、学校は加害者も被害者も同じ「生徒」としか扱わない。すなわち、「加害者は自分に都合の悪いことは言わない」という世間での常識は通じない。結果、事実として確認されるためには、加害者本人と複数の目撃者の証言が合致する必要がある(なぜか被害者の証言はカウントされない)。すなわち、何人証言者がいようが、犯人がしらを切り通すとすべて「事実確認がとれず不明」となる。こんな調査で事実が究明できるわけがない。学校は犯罪者パラダイスだと言われても仕方がないと思う。


・謝罪を要求しない

いじめによる精神的苦痛に対して、犯人ができることは基本的にはない。唯一と言ってよいのが謝罪だろう。加害者の真摯な謝罪があれば、被害者は精神的に和らぐであろうが、まともな倫理観のない人間は真摯な謝罪などしない。下手に被害者側から謝罪を要求すると「謝罪をすればOK」と都合良く解釈されてしまう。
その謝罪も事実確認が取れた部分(=犯人が自白した部分)のみの謝罪で逃げられてしまう。
また、どの部分に対して謝罪をするのかはあくまでも犯人側の判断であり、自白した一部についてのみ謝罪するという選択も可能である。このように犯人側にのみ無限の自由度があるため、謝罪を受けても被害者側は余計に腹が立つだけとなることが多い。
犯人側と関係をやり直したいというなら別だが、今後関わりたくないと考えているのであれば、謝罪は要求しない方がよいし、犯人側から申し込まれても受け入れない方が精神衛生上良いと思う。


・犯人に接触しない

常識のない人間は自分のことを棚に上げて、被害者側の非を針小棒大に騒ぎ立てて自分の立場をよくしようとするもののようだ(自分に非があると認識しているこそこのような行動に出ていると思うのだが)。今回のケースではこちらの親が犯人に対して校門の前で声をかけたことを「子供に恐怖心を与えた」などと犯罪のように騒ぎ立てられた。犯罪者がどの口で言っているのかと思うが、揚げ足を取られないようにするためには一切の接触を行わないことが無難である。

 

・学校よりも教育委員会へ

担任も、校長も、上に上げずに自分のところで何とか処理しようとする。従って組織的な対応はなかなか取られない。はじめから教育委員会に「校長にこう言って」と伝えた方がはるかに対応は早い。伝言ゲームによるデメリットより、外部から指示をする効果の方が大きい。ただし、教育委員会の事務局は元々教員だった人ばっかりなので学校側の身内である。限界があることは理解した上で付き合う必要はある。

 

 

 

図 Bing Image Creatorに「無責任な日本の小学校長」と入れた結果。イマイチ。
 


・学校へはとにかく催促

学校は、こちらから催促しない限り問題を放置し、ダラダラと時間を延ばす傾向がある。今回のケースも、校長が担任任せにしていた期間が1ヶ月近くあった。人間の怒りはそんなに長く続かないことを利用しているのではないかと疑ってしまう。

 

・教師は子供の味方ではない

教師は建前上「子供が最優先だ」というが、どう考えても辻褄が合わない行動をする。本当に最優先しているのは「自分もしくは組織の保身」である。そういうものだという前提で対応しなくてはならない。特に学校に対して書面を要求したときに全力で拒否しようとするところに、すべてが現れていると思う。

 


・警察も当てにならない

14歳未満の子供は刑事責任能力はないので、何をしようが処罰はできない。警察ができるのは最大で児童相談所への送致である※1。身体的危害があればもう少し動いたのかもしれないが、言葉のみのケースではせいぜい警察署に親子を呼び出して指導するくらいが限界だと思われる。

 

 


・変なカウンセラーに気をつける

子供にどう対応するかは専門家に聞くのがよいと思うが、いじめの内容を聞いてくるカウンセラーがいるので注意しないといけない。なぜ聞かれたくないことをわざわざ聞くのか意味が分からない。
 

6/27 追記 

重大事態となり、第三者委員会による調査が行われることになった。前回書いていなかったことを書いておく。

 

・学校側関係者を信用しない

 

学校や教育委員会は、いじめがなかった方が都合がよい。従って全力で問題をない/小さいものにしようとする。恐らく戦略的にやっているのだと思うのだが、途中で「被害者側に理解を示す(ふりをする)」職員が現れる。これは被害者をおとなしくさせるための役割であって、目的は上記の通り「いじめ問題を小さくする」ことにある。

本件では、上記の役割の職員が途中から登場しなくなった。重大事態になってしまい、狙い通りに進まなかったので外されたのではないかと思う。

 

・外圧を加える

 

ある日を境に学校側の対応が突然変化した。具体的には

・学校側の対応に非があったことを認める

・重大事態にすることを決める

の2つを行った。こんなことを学校側が自主的にやるわけがない。様々なところに相談したので、どれが最終的に決め手になったのかは分からない。外部から学校側へ圧力を加えない限り、学校の対応は変わらない。


※1 重大な犯罪であれば、家庭裁判所送致となり、少年鑑別所、少年院という可能性もあるが。