ラストノート 15 男と女の違い | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?

家に着いて、ふたりで飲み直した。

リビングのソファに並んで腰掛けると、さっきの話を思い出した。

聡美の白いパンツを穿いた太ももは、ムチムチしてて、確かに触りたくなる気持ちもわからなくはない。


「だからって触らないでしょ?普通は」


「まあそうだね」


俺は太ももを横目で見ながらグラスに口をつける。


「最初から、怪しかったの?」


「そうね。警戒はしてたわ」


「だからパンツスタイル?」


「ええ」


「でも…」


「なに?」


「いや…」


「なんなのよ?」


「聡美の場合、何着てても同じ…」


「はい?」


「だって…ほら…」


俺は少し上体をそらせて、聡美の頭から爪先までを眺める。



「色っぽいから」


「それ、褒め言葉?」


「もちろん」


聡美は、ハンと鼻で笑った。


「へーぇ。何着てても同じねぇ…」



え?なんか様子が…。


いや、だってこれ褒め言葉以外ないだろ?



すると聡美がタン!とグラスをローテーブルに置いて立ち上がった。


あっという間に服を脱いで、キャミソールだけになる。


「さ、聡美?酔ってる?」


薄く光沢のあるピンクベージュのキャミソールの下に、ブラとパンティはかろうじて隠れてはいるけど…

ムチムチの太ももは露わだし、ブラからはみ出した胸の上部がキャミソールを押し上げているのは明らかだ。


屈んでグラスを手に取るときに胸の谷間がモロ見えになり、グラスを持ち上げて足を組んだ拍子にパンティが少し見えた。



「どう?」


聡美が眉を上げて挑発的に俺を見る。


「何着ても同じかしら?」



「いや…それは着てないに等しい」


「着てるじゃないのっ」


「でも、そんな格好で人に会わないだろ⁇」


「うるさいっ!私だってね、一応気を遣ってるんです!」


聡美に食ってかかられて、俺は仰け反った。


「あなた男だから呑気にそんなこと言ってられるのよ!私だってね、仕事のときぐらい男がムラムラしない格好しようとしてるわけ!この体のせいでうんざりするほどセクハラにあって来たんだから!あなた、セクハラに合わないために服装に気を遣ったことなんて、人生で一度も無いでしょ⁈」


た、確かに…。


「痴漢に合わないかしらって警戒しながら電車に乗ったことある⁈ビクビクしながら夜道を歩いたことある⁈」


俺はブンブン首を横に振った。


「それが、男と女の違いよ!」


聡美は髪をかきあげて、グラスに入ったワインを一気に飲み干した。


俺は呆気にとられて言葉もなく、指先で唇を拭う聡美の横顔を見つめた。