カミセンのランバダ 13 先生の姿 | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?

※な、な、なぬーっ⁇健ちゃん滝沢歌舞伎3年連続出演となっ⁇やべぇ❣️超嬉しい爆笑







ロゼワインロゼワインロゼワインロゼワインロゼワインロゼワインシャンパンシャンパンシャンパンシャンパンシャンパン





私は、ガツガツパフェを食べた。


食べてるうちに興奮が冷めてきて、またいつもの自己嫌悪が始まった。


先生にとっては迷惑でしかない私の感情。それは、ほんとなら胸にしまっておくべきものなんだろう。自分には、どうしてそれが出来ないのか…。


本当に情けない。何度失敗しても、懲りない。

こんなふうに、当の先生に感情をぶつけてしまうのは、私がバカだからに違いないんだけど…でも…相手が健ちゃん先生じゃなかったら…こんなにもぶつけていただろうか、とも思う。


どんなふうにされても、何を言われても、私が健ちゃん先生から感じるものは、愛以外になかった。


私への愛。奥さんへの愛。


それぞれ、種類は違うけれど。


迷惑ばかりかけてる私を見放さないでいてくれる先生が好きだ。


そして、奥さんのことを深く愛してる先生が好きだ。


先生が好き。


それは、辛い感情でもあるし、私の胸を温めてくれる感情でもある。



「ごちそうさまでした」


手を合わせて、頭を下げた。


溶けたアイスが私の頭を冷やしてくれていた。



「食ったなぁ。お前」


って先生が目を丸くする。そんな表情が可愛い。



「はい。美味しかったです」


って笑顔を作ると、先生がニコッと笑い返してくれた。


その笑顔にキュンとして、ホッとして、じわりと胸が温かくなる。


もう!そんなんだから、甘えちゃうんですよ!健ちゃん先生!


なんて、心の中で先生のせいにしてみる。



「じゃ、帰ります!」


って鞄を持って席を立った。


「え?ちょっと待って」


先生が慌ててコーヒーを飲み干した。


さすがにこれ以上、先生を付き合わせていちゃいけないと思った。



だって、見放さないでいてくれるのは、私の成長を期待してるからで、

先生が私の気持ちに向き合ってくれたみたいに、私もその期待に応えるために、努力しなきゃいけないんだ。


私に向けられた先生の愛は、私の成長を信じてくれてる、ただその一点に尽きるんだから。







店を出ると、先生がタクシーを拾ってくれた。後部座席に乗り込んだ私に「じゃな。気をつけて」って軽く手を上げる。


「お疲れ様でした」



タクシーが走り出してしばらくして、急に先生が恋しくなった。まだ別れた場所にいるとは思えなかったけど、後ろを振り返ってみた。


すると、小さくなった先生の姿が見えた。


意外にも、先生は、まだこっちを見ててくれた。


胸がキュンと弾んで、私はブンブンと手を振った。


先生には見えなかったみたいで、コートのポケットに手を突っ込んだまま、振り返してはくれなかった。


でも、タクシーが角を曲がるまで、先生の姿は変わらず、ずっと私を見送ってくれていた。