誕生日 1 月遅れの新年会 | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?

※剛くんの誕生日のお祝いに、今日と明日で全5話UPしていきますカナヘイうさぎ



結局、健の睨んだ通り、橋本親子には、他人にはうかがい知ることのできない、根深い母娘の確執があるらしかった。

ということを保健の石田先生から聞いた。
今は母娘で心療内科に通っている。


あのとき、俺がつい「桜」と呼んでしまったから、付き合ってることはバレたはずだが、それについて、さすがに橋本が拡散することはなかった。


まあ、少しは反省してると思いたいが…まだまだ手がかかりそうだ。


来年度の橋本の担任は…宝か健だな。


ああ…クラス替えも考えなきゃ。悩ましい季節…。



「…しか予約取れなかったんで…条先生聞いてます?」


って急に佐久間の声が聞こえて、


「ああ、ごめん。なに?」

って俺は慌てて椅子を回して佐久間の方を向く。



「新年会の話ですよ!」


「ああ。鍋だっけ」


橋本の件がひと段落したので、今更だが新年会をしようという話になって、佐久間に幹事を頼んでいた。


「2月20日でもいいですか?」


「20日?」


「いっぱいで、その日しか取れなかったんです」


「ああ…」


20日かぁ…。


ちらっと机に向かっている桜の後ろ姿を見る。


俺の誕生日なんだけど…その日しか空いてないんじゃ…仕方ないか。


「いいよ」


「よかった!上野先生、どうですか?20日いけます?」


桜が振り向いて俺を見る。


「条先生は空いてるそうです!」


「あ。じゃあ…いいわよ。あたしも。その日で」


「よかった〜〜!あと、宝先生と健先生に聞いときますね」


「あ。でも、鍋って…宝先生大丈夫かな…」

って桜が宝が右手が使えないのを気にする。


「大丈夫です!あたしが全部取り分けて、なんなら、あーん♪って食べさせてあげますから!全力でサポートしますよ!安心してください」


「宝、来ねーかもな…」


「え?なんですか?」


「いや…なんでもない」