って俯く聡美の髪を撫でながら言う。
聡美がハッとして俺を見る。
目が合うと、パッと顔を赤らめてまた俯いてしまう。
「俺みたいな旦那は、いない方がマシ?」
俯く聡美の顔を覗き込むようにして上目遣いで聞いてみる。
だって、バリバリ仕事してる独身の女友達の中には、子供は欲しいけど旦那はいらない、とか、彼氏は欲しいけど旦那はいらないって言ってる子が結構いるんだよな。
だから、さっきの聡美の言葉を受けて、素直にそう思うかどうか聞いてみたつもりなのに…
とたんに聡美が両手で顔を覆って泣き出してしまった。
肩を震わせて、しゃくりあげて、顔を覆った手の端から涙がこぼれ落ちる。
「聡美…」
…泣かせてしまった。
いや、きっとさっきからずっと泣きたかったんだろうから、これでいい…はず…だよな?
「子供が…っ…欲しいって…いうか…っ」
顔を覆ってしゃくりあげながら、聡美が鼻声で言う。
「准の…っ」
「え?」
「あなたの…っ…赤ちゃんが産みたい…っ」
え…⁇
あまりにストレートで、一瞬戸惑う。