真夏の情事 1 百合 | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?

夏の夕暮れ。

緑溢れる庭で、白いワンピースを着た聡美が、百合の花を切っている。

まるで絵のようだと俺は開けた窓に手をかけて、じっと聡美を見る。

聡美がふと視線を上げて俺を見る。

にっこり微笑むから、俺も微笑み返す。


聡美が戻って来たので、体を避けて聡美を中に入れてやる。

俺の胸の前で

「ほら。いい匂い」

って百合の花を見せる。


俺は鼻を近づける。


「あ。ほんと。すごい」


「蚊に刺されちゃった」


百合の花を花瓶に投げ入れて、薬を取りに行く。

俺は後からついていって、

「塗ってあげようか」

って薬を受け取る。

聡美の肩に薬を塗りこむ。スーッとメントールがにおう。

「ありがとう」

俺が指を洗っている間に聡美はさっきの百合の花にハサミを入れている。


「なにやってんの?」


「花粉がつくと取れなくなっちゃうから」


「へーえ。切っちゃうんだ」

黄色い雄しべを切り落としていく。


聡美の指に花粉が飛んで、

「ああ…ほら…」

って指先を見せる。

黄色い粉がついている。


俺はふと隙だらけの聡美のゆるいワンピースの胸元に目をやる。


聡美の背後に回って、聡美が前かがみになって百合の雄しべを切るその胸元を後ろから覗き込む。


胸の谷間が俺を誘っている。

そっと聡美のお尻を撫でる。ワンピースに皺が寄る。


「こらっ」


「ん?」


「何やってるの?」


聡美は振り向きもせずに俺を咎める。


「痴漢」


って俺が言うと、聡美がプハッて笑う。


「ほんっと、油断も隙もないわね」

って言う聡美のワンピースを後ろからたくし上げると、きゃっと跳ねてこっちを向いた。


「隙だらけだな」


って俺は顔を斜めにして、聡美の唇を奪いにいった。