指導教官 14 寿司屋で告白 | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?

結局、佐久間に飯をおごらされる羽目になり、行きつけの寿司屋に来ていた。


「好きなの頼んでいいよ」


「本当ですか?嬉しい~っ!」


って目をキラキラさせて、大将にお勧めはなんだとかこの魚はなんだとか、色々聞きながら、悩んでいる。


「先生は何にしますか?」


「じゃあ…コハダかな」


「じゃ、あたしも同じので!」


「おいっ!…お前さー、今さんざん大将にあれこれ質問してさー、で、あげく俺と同じとかなんだよそれ。失礼じゃない?そういうの」


「失礼ですかっ⁈」


「大丈夫ですよ」

って大将が握り始める。


「大丈夫だって!ほらほら、先生より全然イケてますよ、大将」


「あ、そう」


「ねぇ、先生」


「ん?」


「寿司職人ってみんな男の人じゃないですか。どうしてですか?」


「男の人と女の人はね、手の体温が違うんだよ。女の人の方があったかいんだよ。寿司握るのはさ、体温低い方がいいんだって」

「ほんとですか?じゃ、比べっこしましょう。佐久間の手と先生の手と、どっちがあったかいか」


って佐久間が掌を俺に向ける。


……。


「大将とやれば?」


って、大将を見る。


「そんなの失礼じゃないですかっ!///」


「俺には失礼じゃないわけ?」


「あたしと先生の仲じゃないですか!」


「どんな仲なのいったい。どういうこと?」


「先生、佐久間のこと好きですか?」


「だから好きでも嫌いでもないって言ったじゃん」


「佐久間はけんちゃん先生が好きです!」


「あ、そう」


「もっとリアクションして下さい!」


「なんなの?お前は。いきなり寿司屋で告られてどんなリアクションをしろ、と?」


「付き合って下さい!」


佐久間の大声に、周りの客が俺たちに注目する。


まったく…。


俺は、コハダを口に放り込む。


「ん!美味い!」



「えぇぇっ⁇…む、無視ですかっ⁇」