ふたりの愛 6 | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?

新年度の準備で忙しくしていて、久しぶりに聡美を食事に誘った。

家に迎えに行くと、玄関に赤いキャリーバッグが置いてあった。


「こんばんは~」

っていうと、


「上がってー」

って声だけリビングの奥から聞こえてくる。


リビングに行くと、聡美が白いタイトなワンピースを着て髪をひとつに束ね、キーボードを叩いていた。

凛とした雰囲気が漂っている。


「忙しそうだね」


「ごめんね。このメールだけ送っちゃう。…よしっ」


「また取材旅行でも行くの?」


聡美がパソコンを閉じて立ち上がる。


「そうじゃないの」


「あ。そういえば…」


取材旅行で思い出した。


「マスター、辞めるんだってね。北海道に行くらしいよ?知ってた?」


「あ…ええ…そうみたいね」


聡美がいそいそと洗面所に消える。俺はゆっくり後についていく。


「北海道いいよね」


壁にもたれて腕を組んで、聡美と北海道に旅行に行きたいなぁ、なんて思う。


「マスターが馬とか乗ってんの似合いそうだよね?」


「そうね」


聡美がネックレスを首に回す。


「マスターの取材はもう終わったの?」


まだだったら取材旅行も兼ねて、一緒に行ってもいいかも。


「ええ。ねえ?准、後ろお願い」


俺は聡美の後ろに回ってネックレスの留め金を留める。

ついでに後れ毛がセクシーなうなじにキスする。


「ありがと。ねぇ、食事したらそのまま駅まで送ってくれる?」


え?食事だけ?

お泊りなし?


「…いいけど…」


って俺は戸惑う。

久しぶりなのになぁ。どこに行くんだろう…。