カミセンのナンパ大会 4 3対3 | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?

宝「君たちは、どういう関係なの?」

健「あ、ちょっと待って!あてるあてる」

健くんは腕組みする。

「うーんとね…あ!やっぱあれだな。職場の同僚!」

女の子たちが首を振る。



条「ママ友ママ友!」


宝「失礼だろっあり得ないでしょ?」

健「子供いたらびっくりするよ」


条「冗談だよ」

って両肘ついて、口元で手を組んで女の子たちをじっと見る。

女の子たちは照れて顔を見合わせたり目を伏せたりする。

え?

こらこら条くん、ひとりで三人とも持ってくなよ~。


条「あ、わかっちゃった」


条くんが腕組んで片手を口に当て、左右の俺たちを見る。



条「あてるよ?…高校の同級生」


「あたり!」

「すごーい。なんでわかったのー?」

条くんは照れ笑いする。


美味しいとこ持ってくよなー…。


健くんが身を乗り出して、彼女たちを指差す。

「あ、一緒一緒!俺たちも高校の同級生」

「一緒ですねー♡」

「一緒だねー」


いや、俺、同級生じゃねーし。同じ高校だけど一個下だし。どっちかってと職場の同僚だろ?…ほんと調子いいんだから。



「お仕事は何されてるんですか?」


健「え?えーとね…」


条「サービス業」


健「接客接客。サラリーマンだよ」


ま、間違ってはいないか。生徒はお客さんだし…月給取りだもんな。




空と海をオレンジ色に染めて夕陽が沈んでいく。

テーブルの蝋燭に火が灯される。

和やかに、楽しいときはあっという間に過ぎ、女の子たちがそろそろ帰らなくちゃと言い出した。

「車まで送って行くよ」

って立ち上がったとき、ふと扉を開けて店内からテラス席にやって来る綺麗な女の子に目が行く。



えっ⁈


俺は立ち上がったばかりなのに、反射的にまた席に座って身を縮める。


「なにやってんの宝」

「い…いや…ちょっと…足元ふらついちゃって」

「お前、飲み過ぎ飲み過ぎ」


びっくりした。


その綺麗な女の子は、白いサマードレスを着た、ののちゃんだった。


しかも、ののちゃんが扉を抑えて振り向いた後ろに、男がいた。


『今頃、彼氏と海行ってっかもよー』

って条くんのセリフが蘇った。