正義の味方 14 先生怒ってる | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?


「そいつの連絡先教えて」

「え?」

「いいから」

「ど、どうすんの?」

「会ってぶん殴ってやる」

「え?…そんな…」



まさか…そんな展開になるなんて…。
優しく、慰めてくれると思ってたのに…。

先生…?

なんか、怖いよ。


「早く。携帯は?」


先生がイライラする。


「どこにあんの?連絡先入ってんだろ?」


キョロキョロして、あたしの携帯を探す。


「先生…っ」


電源の入ってない携帯を見つけて勝手に電源を入れる。


「先生…ちょっ…と!」


暗証番号があたしの誕生日だってことは知ってる。時々、操作を頼むことがあるから。


「先生…やめて…」


「山本だったよな…」


「先生、それ…あたしの携帯…」


いつもなら、

「いいかな?」

ってちゃんと断ってくれるのに。


携帯の画面に、着信履歴がズラリと並ぶ。
全部山本先輩からだった。

ゾッとした。


「先生、やめて!返して!」


先生が留守電を聞こうとしたら、ちょうど電話がかかって来た。



『山本先輩』


「出ないで!」


先生はあたしを無視して携帯を耳に当てる。


表情が怖い。怒ってるんだ…すごく。どうしよう…怒らせちゃった。

こんな怖い先生、初めて見た。

生徒を叱るときは、怖くても、こんなに冷たい、突き放すような目をすることはないのに…。