…さて、ゲストに校長先生をお迎えしております。先生、ズバリ本命は?」
「そうねー。今までの戦歴から行くと、条件かしら」
「グリ団または桃団ということですね。グリ団は、予想に反して団演技ではなんと1位を獲得しておりまして」
「妖怪ウォッチでね」
「はい。条先生のキレキレの妖怪体操がとにかく素晴らしかったということで。
リレーに勝つと、グリ団二冠達成ということになります。
その、グリ団、現在1位!1位です!続いて、桃団、イエ団、最後は赤団です!赤団がんばれ!」
「泉本先生は陸上だから彼も早いわよ」
「その泉本先生がアンカーを務める赤団、現在最下位!…さて、今回アンカーの先生方には罰ゲームがあると伺っておりますが…」
「そうなの。だから必死よみんな」
「さあ、そのアンカー走者がトラックに並びました。見てください!この凛々しいイケメンたちの真剣な表情!神です!まさしく神先です!手を出して、リードを取ります。さあ、コーナーを曲がって…来ました来ました!
おっと!全員、ほぼ同時にバトンタッチ!
あっ!あーっ!落としました!けんちゃん先生、まさかのバトンミス!桃団、出遅れました!」
「まさか、でもないわよ。おっちょこちょいだから」
「久々に聞きました。おっちょこちょいという言葉!さあ、そのおっちょこちょいが、いや、けんちゃん先生が、猛烈に追い上げてきます。
現在、1位、条先生、グリ団!早い早い!後ろを振り返る余裕です!
そして2位、宝先生!キャーかっこいい!素晴らしい走りで、1位との距離をぐんぐん縮めていきます!」
「獲物を狙うハンターみたいね」
「確かに。獲物は条先生ということでしょうか。
そして3位、赤団、いや、桃団です!桃団!我らがけんちゃん先生3位に浮上!上がってきます!上がってきました!
けんちゃん先生ー!頑張ってー!」
「やるじゃない。キャー!ドキドキするわ」
「キャー!キャー!すごーい!キャー!」
「ちょっと…実況しなさい、ちゃんと」
「あ、すいません。つい興奮して。
現在、1位、条先生…え?…宝先生?宝先生、抜かしました!俊足条先生を抜いて1位!
そして…2位、条先生…え?けんちゃん先生?ああ、せってます!せってます!まるで二人三脚のように横並びで条件が、最終コーナーを回って来ます!
写真におさめたい光景です!
会場が沸いております!熱いです!放送席も熱いです!
さあ、直線コース!条件二人で宝先生を追い上げ…ゴールはもうすぐです!
赤団、泉本先生、頑張れ!…ちょっと厳しいか…いや、追い上げてきました!泉本先生も早いです早いです!
さあ、前の3人はほとんど三つ巴…おっと!条先生、出ました出ました!条先生、一歩リード!続いてけんちゃん先生!いや、宝先生!あっ!けんちゃん先生1位です!1位です!現在先頭!
テープは目の前!
だんごになってカミセンが入って来ます!
…おっ?…あぶないっ!
あああっっ‼︎
こけました!転びました!
3人重なりあって倒れこみました!
いや、まさか…!
泉本先生が抜かして行く!
泉本先生1位!赤団1位です!
カミセンは3人とも寝転がったままです!しかし、このままでは、2位以降が決まりません。
お!宝先生、立ち上がって…ゴール!続いて条先生、3位!
けんちゃん先生、まだ立ち上がりません。条先生と宝先生が迎えにいきます。大丈夫でしょうか?
あ。立ち上がりました!二人に支えられて、びっこをひきながらの…ゴール!
拍手です!カミセンの熱い友情に歓声が上がっております!」
「大げさな…。普通助けに行くでしょ…」
「けんちゃん先生、笑顔が見えます。ケガは大したことなさそうですね。…あ、先生、罰ゲームの話、途中でしたね」
「2位以下は全員罰ゲームなんだけど、ビリとはちょっと差をつけてあげないとね」
「そうですね」
「ということで、件先生は2回。宝先生と条先生は1回でいいことにしましょ。だから、組み合わせとしては、条件ペアと、准件ペアね」
「で、そのペアで何するんですか?」
「うっふっふ…チュー♡」
「は、はいっ⁉︎」
「男どうしでチュー。いやでしょ~?本人たちは」
「校長先生っ‼︎」
「はい?」
「ナイスですっ‼︎その罰ゲーム!」