一昨日(10月6日)の土曜日、PM3時から4時まで、NHKラジオの『ぼやき川柳』を、広すぎ~る家庭菜園(約300坪)での作業中の合間に妻と聴きました。場所は自宅(旭川市)から車で25キロほど離れた愛別町の私の畑です。ラジオを入れると、春の選抜高校野球の出場校を決める北海道の決勝戦(駒大岩見沢vs小樽北照)が延長戦に突入していてがっかり。すぐホームランが出て決着(駒岩の勝利)したものの、前半四分の一ほど聴けませんでした。記録した作品数は約70首でした。
司会(佐藤アナ)・選者(川柳作家大西泰世さん)は変わりません。アシスタントは千堂さん。今回のお題は「案山子(カカシ)」と「にじむ」です。
先ず、選者が選んだ入選作です。表題の作品のほか次の5首です。
減反に カカシの職安 ないですか
夕焼けが にじんだような 曼殊沙華
ひょっとして あれは派遣の カカシかな
名コラム 微量の毒を にじませて
なーカカシ 君の人生 幸せか
人よりも カカシが多い おらが村
けんかして カカシに着せる 一張羅
涙腺の コックが古く なってきた
次に、入選作のほか、私が良いと思った作品です。いつもですが、今回は秀作が特に多く、次の12首を紹介します。
苦労の にじむ金とは 子は知らず
酔っ払い カカシと朝まで 語り合う(私が選ぶ金賞)
肩の無い カカシにもある 肩たたき
カカシです ナマケモノでは ありません
割烹着 にじむ涙が 強くする(私が選ぶ特別賞)
カカシより 少しはましと 妻がほめ
口紅の にじむ手紙は 請求書(私が選ぶ銅賞)
振り向けば 母がカカシに なる別れ
血のにじむ 努力というが どこに血が(私が選ぶ銀賞)
平成の カラスはカカシに 癒される
減反で カカシも職を 失った
厚化粧 汗がにじんで 土石流
次回(10月6日)のテーマは「驚く」と「役」です。NHK第一放送に周波数を合わしてみましょう。