久々に読書しました。
子供の頃、絶滅した恐竜がどのように地上を闊歩していたのか想像するように、小説内では絶滅してしまった野球を想像し、登場人物たちは独学で野球に近づいていこうとするお話。
別に題材は野球じゃなくてもいいと思うのですが、そのように感じるということは野球を知らない人も読めるように工夫がされているからなのでしょうね。
小説は連作短編という形式を採用しており、各々が独立した短編なのかと思いきや後半で1つに繋がる仕掛けが用意されています。
文学の懐の深さと多様性を感じさせる名作。
岡田(現監督)にポルノ俳優をやらせていいのか、という疑問は残りますが、本人からクレームが来ていないのならそれでいいのかな。
岡田さん、中学生二人と40歳の女子高生相手に性交しまくりなのですが、これはこれで問題にならないのかな。
若い頃これを読んでも書き手の意図が全く理解できなかったと思う。
ただの馬鹿な話、という感想で終わっていたことだと思う。
斯く言う私も、第一回三島由紀夫賞を本作が受賞していなかったら、なんだこれふざけた小説だな、と憤慨していたはず。