嘘から生まれた桃太郎第２話

　シズは手始めに男が何をもらうと喜ぶのか父親に聞いてみました。シズの父親は「毎日使えるものだろう」といった。ゲンジが毎日使うもの・・・狩りに使う弓矢がはじめに思い浮かんだ。シズは早速遠く離れた村から最高の職人が作った最上級の弓矢を取り寄せ、従者にゲンジの家にと届けさせた。「これはシズ様が、ゲンジ様にもっと狩猟の道を極めてもらいたいという思いから最高の職人に作らせた最上級の弓矢でございます。どうかお使いください」従者から弓矢を受け取ったゲンジは嬉しそうに「助かる。最近弓のしなりが弱く思うような狩りができなかった。」と言い、そそくさと寝床に入ってしまった。
　次の日、シズは男が何をされたら喜ぶかを母親に聞いた。シズの母親は「男は仕事が忙しくて心も体もへとへとになるから、女はそれを癒すもんだよ」と言った。心と体を癒すには食べ物が一番だと考えたシズは、遠くの村から最高の料理人を連れてこさせ、最高に美味しい料理を作らせた。そしてそれを従者にゲンジの家へと運ばせた。「これはシズ様が、ゲンジ様に身も心も健やかにいて欲しいという思いから最高の料理人に作らせた最高級の料理でございます。」従者の持ってきた料理をぺろりと平らげたゲンジは「助かった。ちょうど腹が減ってたんだ」というと、またすぐに寝てしまった。
　そうして明くる日も明くる日もシズはゲンジへ贈り物を続けたが、ゲンジはシズに振り向いてくれません。シズはとうとう贈るものがなくなってしまいました。困ったシズはとうとう最後の手段を打つことにしました。・・・続

嘘から産まれた桃太郎

　昔々、或ところにおじいさんとおばあさんがいました。二人の間には子供がおらず、おじいさんは子供ができなかったのはおばあさんのせいだと、そしておばあさんはおじいさんのせいだと思って互いを憎みあっていました。しかし、二人は離縁することを選びませんでした。この時代では離縁すると社会的地位を認められず、ご近所から冷たい視線を浴びる日々が待っているからです。愛の誓いを破る者は異常であると言うのが世論だったのです。悲しいかな、二人は自分勝手を具現化した老人だったので己の保身のために家庭内別居という形をとったのでした。
　おじいさんは名をゲンジといい、若い頃は山で狩りに勤しんでいました。山で鍛えられた頑丈な体、ワイルドな出で立ちに村の若い女たちは目と秘部を潤ませていたものでした。おばあさんのシズもそんな女の中のひとりでした。シズは村の大地主の娘で、それはもう大切に育てられてきました。シズには男の兄弟しかおらず、両親の過剰と言えるほどの愛情を注がれて大きくなりました。両親もシズが美しい女性に育つように美容にいいものを取り揃えたり、シズにストレスを与えまいとシズに我慢することを教えませんでした。努力の甲斐あってシズは村一番の美しい女になりました。
　シズはゲンジが仕留めた獲物を担いで帰って来る夕暮れ前をいつも楽しみにしていました。「いつかあの太い腕に包まれたい。私は村一番の美人よ、あの男も私に惚れるに決まってるわ」そう思いながらもゲンジを前にするとなぜかシズは言葉が出ないのです。ゲンジの顔を直視することもままならず、妙な熱っぽさを体の奥深くに感じながら遠くから見ているのが精一杯だったのです。シズは最高の美貌を誇る女がたかがひとりの男に声もかけられないということが悔しくてたまりませんでした。16のシズは決心しました。「何としてもゲンジを骨抜きにする」シズの戦いがこのとき始まったのです。

ダイエット成功！！

４月から２０キロ痩せました。今９０キロですこの夏であと１０キロ絞ります！！

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