仮想通貨の取引やシステムトレード、データ分析を行う際、1 つの取引所だけのデータでは偏りが生じ、判断を誤る可能性が高まります。複数取引所の価格や約定情報を同時にリアルタイムで取得することで、より正確な相場分析や戦略の構築が可能になります。
今回は、リアルタイムデータ取得の定番技術WebSocketを使って、複数取引所の相場データをまとめて購読する方法を、実用的なコード付きで解説します。
WebSocket を使うべき理由
通常の HTTP 通信でデータを取得する場合、何度もリクエストを送る必要があり、遅延が大きく、負荷も高くなります。
WebSocket は一度接続を確立すると、サーバーから自動的に最新データが送信されるため、以下のメリットがあります。
- リアルタイム性が極めて高い
- 通信回数が少なく負荷が軽い
- 常時接続で安定してデータを受信可能
- 複数取引所の同時監視に最適
仮想通貨のように価格の変動が速い市場では、WebSocket は必須の技術といえます。
複数取引所を購読する 2 つの方法
1. 取引所ごとに個別接続
- メリット:仕組みがシンプルで、不具合の特定が容易
- デメリット:取引所が増えると接続数が増え、リソース消費が大きくなる
2. 統合 API で一括接続(推奨)
AllTick のような統合リアルタイム APIを利用すると、1 本の WebSocket 接続だけで、複数取引所のデータを取得できます。
- 管理が容易
- データフォーマットが統一されている
- 開発・テストが大幅に効率化
実務的には、後者の統合 API を使う方法が圧倒的に扱いやすいです。
データ処理のポイント
複数取引所からデータを受け取る場合、以下の 3 点を意識してください。
-
データ形式の統一取引所ごとに JSON の構造が異なるため、
symbol・price・volume・timestampの形に統一します。 -
重複データの除去同じ銘柄のデータが複数届く場合があるので、重複を排除します。
-
非同期処理一部の取引所の遅延が全体に影響しないよう、非同期で処理を行います。
実行可能なサンプルコード(Python)
以下は、Binance・OKX・Huobi の 3 取引所の BTCUSDT を同時にリアルタイム購読するコードです。コピーしてすぐに動作確認できます。
import asyncio
import websockets
import json
async def subscribe(exchange, symbol):
url = "wss://ws.alltick.co/quote"
async with websockets.connect(url) as ws:
payload = json.dumps({
"action": "subscribe",
"exchange": exchange,
"symbol": symbol
})
await ws.send(payload)
while True:
data = await ws.recv()
tick = json.loads(data)
print(f"{exchange} {symbol} 最新価格: {tick['price']}")
async def main():
tasks = [
subscribe("binance", "BTCUSDT"),
subscribe("okx", "BTCUSDT"),
subscribe("huobi", "BTCUSDT")
]
await asyncio.gather(*tasks)
asyncio.run(main())
安定稼働のための仕組み
長時間接続を維持するには、以下の 2 つが不可欠です。
- ハートビート(生死確認):定期的に ping を送信し、切断されないようにする
- 自動再接続:接続が切れた場合、自動的に再接続を試みる
これにより、24 時間安定してデータを取得し続けることができます。
まとめ
複数取引所のリアルタイム相場を取得するには、WebSocket + 統合 APIの組み合わせが最も効率的です。低遅延・安定稼働・データの統一化が実現でき、自動売買や分析システムの基盤として最適です。
ぜひこの方法を活用して、より精度の高い取引や分析に役立ててください。