夜勤で出勤した私。

ギリギリまで休憩室でゆっくり

気分を整えてから執務室に。


夕勤で勤務中の彼が私を視野に捉えて

不機嫌そうな顔をする。

あえて関わらないように

顔を外らし、別のOPEさんと業務を進める。


Fine with me.


そうこうしていると

彼はそそくさと帰り、夜勤メンバーと

夜の業務が本格化する。


私の業務に集中して

途中、問い合わせが途切れた空間に

静寂が訪れる。


私がウトウトと船を漕ぎ出す頃に

休憩の時間になった。


給湯室にゴミを捨てに行くと

食器の水切りのカゴの上に並んだ

私のカップと彼のカップが目に入った。


他はキレイに棚に片付いていて

2つだけが隣同士に並んでいる。


さっきまで使っていた彼のカップが

数日前に洗って置かれた私のカップの

隣に置かれている。

他にもたくさん置く場所はあるのに。


遠回しすぎる表現だ。

これじゃあ、なんにも進まないよ。


せめてカップだけでも

仲良くさせたいなんて。

それが今の精一杯なのか。


記念に写メでも撮ろうかなんて

思いつつも、疲れてその気力さえない私。


朝に使用した自分のカップを洗って

私はあえて別の水切りに自分のカップを

伏せました。


今はまだ長い道のりの途中だ。