桃太郎伝説あれこれ
桃太郎のおとぎ話を知らない人は少ないでしょう
町おこしに利用している地域は多い
なかでも三大伝説地として
岡山市・愛知県犬山市・高松市
があげられます
岡山の伝説は難波金之助という彫金師がだした
「桃太郎の史実」がきっかけで産まれました
吉備津彦命の温羅退治伝説が
桃太郎の昔話に一致することに着目
古代、吉備には温羅という鬼が居た
温羅は鬼ノ城を居城に村人を襲い悪事を働いていた
大和の王から命をうけた吉備津彦命(=桃太郎)が
温羅(=鬼)を捕らえて退治した
この大まかなストーリーが岡山の桃太郎伝説
愛知県犬山市は岡山県より先という
同市に桃太郎神社がある
甲斐には桃から生まれた桃太郎の像
鬼・犬・キジ・猿などの像が立ち並んでいます
神社の祭神は大神実命
「古事記」によると黄泉の国で窮地に陥った
伊弉諾尊を救った桃の実が神になった
この地域は古くから桃の神信仰があったと言われます
子供の守り神を祀った神社を
桃太郎神社として改装して
観光誘致活動をした結果観光客が多く訪れた
三つ目の伝説の地高松の鬼無
熊野権現桃太郎神社
祭神は前出の吉備津彦命の弟雅武彦命
吉備の国から讃岐の国に来たとき
土地の住民が鬼(=海賊)の出没で
苦しんでいるのを知り征伐した
大隈重信が鬼無駅で
「オニナシかと思えばキナシと読むそうだ
おもしろい地名だ」
と演説したのがきっかけで調査活動が始まった
女木島(=鬼ヶ島)が高松港からフェリーで20分の所にある
鬼が住んでいたという洞窟には
鬼大将の部屋
鬼の会議室
監禁室などがあり
あちこちに鬼の像が立つ
三大伝説が昭和初期に集中している理由
急激な西洋化への反動として郷土への回帰の現れ
産業構造の変化で都市移住が盛んになり観光資源が欲しかった
核家族化が進み少子化に伴い子供を大事にする風潮が強くなった
昭和の前の大正文化の時代相を
反映している様子です
他にも桃太郎延説をうたう地はあります
山梨県大月市も注目である
桃太郎もちが大正時代には売られている
桃太郎が描かれた明治時代の錦絵に
富士山が描かれていて
桃太郎の話に因んだ地名があります
旧甲州街道沿いに
犬目・鳥沢・猿橋という地名が並ぶ
鬼退治に向った桃太郎が
街道で犬・キジ・猿に出会い
家来として引き連れたというストーリーにあっている
桃太郎連合会ではどこが元祖ということで
争うのではなく
協力して地域を盛り上げていくという
一方では「伝統的な伝説」とは違う「作られた伝説」
だということを知って楽しんで欲しいという声もあります