事務職をしていた頃のこと。
毎日、契約書を作成、海外仕入先と国内販売先の在庫を確認、船の手配、荷役の手配、通関書類や為替の予約などの繰り返し。
海外から船が日本につくと、どこで荷役をするかにより、かなり金額が変わるので、バースの調整はとても重要だった。男性社員から私に担当替えになった時、電話対応していた取引先のバース担当者は、私が女性だからとの理由で、話にならないと判断し、一方的に電話を切られた。まぁ、忙しかったのだろうし、面倒くさい商社の事務員からの電話なんか、優先順位が低いのは当たり前の話だ。
だいたい、海運業界には荒くれ者が多いし、それを束ねるには、かなりの信用度が必要だしね。
でも、私もそこで諦める訳にもいかずに、何回も電話をしてなんとか話を嫌々ながらも聞いてもらうのが仕事だった。
そんなある日、追い返されるのを覚悟して挨拶に伺った所、最初はとても驚かれたが名刺を受け取ってもらい、二言三言話して帰ろうと踵を返したら、背後から呼び止められた。
何だろうと、訝しげに近寄ったら、新しい名刺を差し出され、個人的に趣味でしていることがあるからと、誘ってもらったのが、いたづら工作室さんとの出逢いだった。
今では、本当に大好きな友人としてのお付き合いをさせて頂いているし、その後のバースは優先的に調整してもらったりしていたのは、あの日の挨拶があったからだと思っている。
電話やインターネットで何でも簡単に手配出来るこのご時勢だが、やはり顔を実際に合わせることが一番大切なんだよね。
心を通いだせると、全ての事象は全てうまく流れ出す。
真似っこ致しマスタ^ ^