皆様、こんばんは。
 今回も申し訳なく、モデルガンです。片付いた順でモデルガンシリーズになってしまっています。超合金やソフビもご紹介致しますので、そちらの方には申し訳なく思います。少々お待ち下さいませ。


 MGCのピースメーカーSAA、金属キャバルリーです。これはちょっとまずい、ズイマですかね、銀色に見えませんか?実際は金色なんですがね。虹色メッキと云いまして、当時の金属モデルガン、特にMGCはこの色のメッキでした。光の加減でいろんな色に見えるメッキです。しかし磨きましたからね。只の布で大切にキレイにしていただけなんですが。磨いて銀色になった金属モデルガンはアウトなんですね。こうしてUPすると通報されたりするそうですね。それで朝ガケ。ガサで終わり。なんともさみしい世の中になりましたね。


 反対側。銃身の側面についているイジェクトチューブがまったくの銀色です。色味のちがいがお分かりになりましょうか、写真に撮るとこうですが、肉眼で見ると銀はギンギラ、金は金色ですよ。


 ゲート(弾蒼蓋)付近。ゲートが四角っぽいのがMGCピーメの特徴ですね。ピーメはこのあたりのカチャカチャが楽しいですね。
 大ぶりのハンマー(撃鉄)、ランパントコルトサークルメダルなんかをご覧下さい。


 ゲートを開けます。大きなカート(弾)。プライマー(雷菅)がありません。大きなハンマー(撃鉄)ノーズ(鼻、クチバシ)がガチンとカート自体を叩いて、前進したカートがシリンダー(回転弾蒼)の中にある撃針に当たって発火します。
 これは現行のキャップ火薬ではなく、紙火薬仕様でした。スタカンという、エバニューというメーカーの運動会用の、火薬ピストルの火薬が使えました。


 SMGマーク。78年6月とあります。国際製の金属ピーメより設計は古いと思います。


 マズル(銃口)はびっちり詰まってます。


 シリンダー。詰まってますね。この裏に撃針があります。


 件のイジェクト(排出)チューブ。色味が違います。


 バックストラップ(銃杷背中)。ここでご覧頂きたいのはグリップ(銃杷)です。プラスチックですが、これが良くてですね、大変に薄いのです。中程がくびれているのがお分かりになりますか。これが手のひらにピターっとくるのです。大変に悩みましたね、当時。先にご紹介した国際ピーメより握りやすくて、もっぱらこっちで遊んでたのです。これは子供用に握りやすく作ってあるのかな?と思いました。実際、国際ピーメよりひとまわり、というより全体的に1ミリ2ミリほど縦横に小さいような感じです。同じキャバルリーでもバレル(銃身)は1インチ近く短いです。重さはすごいのですが。
 ぼくたちはどれが本物ぽくって何がちがって、そして結局カッコ悪いとかなんとか、あれこれ言っていました。それはゼロ戦や戦艦でもそうです。しかし、そもそもがブリキガンや怪獣ソフビが大好きで、それで育ったものですから、だいぶカッコよく見えるモノにはなってきていたのです。この頃は一回メーカーも業界から手を引いた感じで、あんまり機種も選べなく、大変に苦労してお金を貯めて近くのプラモ屋さんに走っても、そんなに選べるほどのモデルはなかったのです。ぼくは不思議とピーメファンでしたからピーメばっかり買っていたのですが、金色モデルガンは他にCMCのチーフくらいしかなかったように記憶します。単に入荷していなかっただけでしょう。このあとすぐMGCの黒プラハイウェイパトロールマンを買っています。チーフスペシャルの良さがわかるのは随分あとになりますね。なんせこのあと世界的に44マグナム時代がくるのですから、小型拳銃より大型拳銃の時代でしたね。
 で、このグリップ。子供ですからそこまで考えは及ばないのですが、もしかしたら子供用につくられたかもしれないMGCピーメは子供が握りやすくてあたりまえで、そうかあ、MGCかあ、いいメーカーだなあ、と。
 違ーう!グリップが違うのだ!!
 どんなモデルガンでもグリップがちがえばグリップ感は自ずと違ってくるだろーが!!!
 この考えに至るにはかなりの時間を要しました。また、グリップが高いんですよ。まだドルが250円くらいでしたか、グリップで下手するとモデルガンが買えてしまうのですから、グリップを好き好きに交換できるようになったのはここ10年くらいのものでしょう。そうすれば握りやすいMGCはいいメーカーで握りにくい国際やCMCはあんまりよくないメーカーだ、となってしまうのです。実際モデルガンは、グリップは別に買ってネ、という風潮でした。ですからグリップを塗装したり木グリを自作したりが当たり前でした。どうしてもグリップは木製が良かったのですね。まだまだパックマイヤー等のゴムグリップはメジャーではありませんでした。
 で、グリップを作るのですが、まぁ作れない。木が固すぎるんですよ。ナイフや彫刻刀でゴリゴリやっても、いつまでたっても仕上がりません。結局そのうち力尽きて、遊んでいるのはずっとプラグリップ。そんなプラグリップをバカにして、眺める木製グリップ製品に臍を噛んで、絶対に手に入らない木製グリップ。
 しかしですね、判明するわけですよ。やがて。やっぱし、MGC。ああMGC!

 これはモノホンと同じやないか!!

 たまたまですが、ぼくなんかのパターンだと本物を求めて海外で握っちゃうのですが、そんな方ばっかりではないでしょう。
 いや、不思議と本物のピースメーカーと同じグリップ感なのです。このMGCピーメ。
 いや感慨深いものです。あの時代にはたしてどうしてこのMGCピーメが出来上がったのでしょう。恐るべしMGC。本当に素晴らしいですね。小林太三さんですね。写真か海外採寸か、無稼動実銃か。採寸したんですね、本物を。
そんなのを知らずにプラグリップをバカにしていたのですね。いや、スゴイ。MGC。
 まぁアレコレ付け替えたり、他メーカーのピーメも確かめたりなんだりはしたのですが、やっぱりMGCのピーメはグリップ感がいいのです。勘違いかとも思いましたが、先にご紹介した、六研ピーメとランパントクラシックピーメも同じグリップ感なので、MGCピーメはやっぱり本当にいいグリップなのでしょうね。

 


 本体左の刻印。キャリバー44-40 ロングブランク MGC製 となっています。MGC金属ピーメ、後期型ですね。

 
 本物の刻印はこうで、特許取得の年月、パテントの表示になります。これはコルト社の中期型、セカンドです。これはランパントクラシック製です。


 これはパテント表示が3桁表示。コルト社の初期型モデル、ファーストです。これもランパントクラシック製。


 MGC。大きなネジがありますね。右からハンマー用、トリガー(引金)用、シリンダーストップ用です。それぞれの締め具合で各アクションのバランスが違ってきます。この調整が大変楽しい部分です。
このMGC製は一番左のシリンダーストップ用ネジがダミーです。回せません。中古のMGCピーメはこのネジ頭がよく潰れています。
 ちなみにシリンダーストップはコルトではボルト、といいます。
 トリガーがまっすぐなカタチですね。MGC製の特徴です。


 デッカイハンマーノーズ。このデッカイノーズでカートのお尻をブチ叩きます。ガチン!と。で、発火。ドカン!という感じ。

 
 本物のかたち。きれいな三角捶ですね。初期型です。ランパントクラシック。

 
 本物中期はこうなります。ほっそいですね。ランパントクラシック製。



 ということで、MGCピースメーカーでした。
 こんなの振り回して遊べた時代は楽しかったですね。懐古趣味や振り返ってばかりではありませんが。