2026年10月17日、東京11Rで第29回富士S(GⅡ)が行われました。芝1600m、天候は晴れ、馬場は良で、14頭が出走しました。

勝ったのは12番人気のシュガークンです。後方から上がり最速の33秒7で伸び、勝ちタイムは1分32秒2でした。

1番人気のトロヴァトーレは12着でした。前半からかなり速い流れになり、人気馬の明暗がはっきり分かれた一戦を振り返ります。

富士S2026 結果

2026年10月17日 / 東京11R / 芝1600m・左 / GⅡ / 良

1着 シュガークン(12番人気)
2着 アンパドゥ(2番人気)
3着 エコロアルバ(4番人気)
4着 マジックサンズ(5番人気)
5着 デビットバローズ(10番人気)
勝ちタイム 1分32秒2
1番人気トロヴァトーレは12着、3番人気アドマイヤズームは6着でした。
単勝41.6倍の12番人気が勝つ波乱の結果となりました。

レースを振り返って

ペースは前半3Fが33秒5、後半3Fが35秒5でした。前半1000mは56秒7で、前が苦しくなる流れです。

ラップを見ると、2つ目の200mが10.4秒、3つ目が10.9秒です。序盤からまったく緩まず、隊列はかなり縦長になりました。

3コーナーではシンフォーエバーとエンペラーズソードの2頭が並んで先頭に立ち、そのあと大きく離れてエコロアルバが続きました。この2頭は上がり39秒9と40秒2で、13着と14着に沈んでいます。

後半は12.2秒まで落ちたあと、残り400mからの200mで11.6秒に少し速くなり、最後の200mは11.7秒でした。全体に消耗戦でしたが、最後に脚を残していた馬が上位に来ています。

上位5頭のうち4頭は、4コーナーを8番手以降で回った馬です。そのなかで、3-3番手から3着に残ったエコロアルバの粘りが目立ちました。

個人的には、前半1000m56秒7という数字がこのレースのすべてを決めたと感じています。差し馬にとって展開が向いたのは確かですが、そのなかでも上がりの数字にはっきり差がつきました。

勝ち馬シュガークンについて

シュガークンは吉村誠之騎手を乗せて、11-10番手を進みました。4コーナーではマジックサンズと並ぶ位置で、後ろから4〜5頭目あたりです。

直線ではメンバー最速の33秒7で伸び、2着のアンパドゥに3/4馬身差をつけました。同じ位置にいたマジックサンズは34秒0だったので、最後の伸びの差がそのまま結果になっています。

前走の宝塚記念は17番人気で17着、その前の新潟大賞典は2番人気で15着と、大敗が続いていました。正直、この人気でここまで来るとは思っていませんでした。

過去のレースを見ると、2024年の青葉賞(GⅡ)で上がり33秒9を出して勝ち、東京優駿では7着でした。これまでは主に2000〜2400mを使われてきた馬です。

芝1600mを走ったのは2024年2月の新馬戦(2着)だけでした。今回は2024年の青葉賞以来、約2年半ぶりの勝利になります。

馬体重は+10kgの532kgでした。個人的には、距離を大きく縮めたことと、前が速くなった展開がうまく噛み合ったように感じます。

気になった馬

アンパドゥ

2番人気のアンパドゥは2着でした。9-8番手から上がり34秒1を出し、勝ち馬に3/4馬身届きませんでした。

前走の関屋記念(GⅢ)は不良馬場で、1番人気に応えて1着でした。その前の分倍河原Sも勝っていて、芝1600mでは安定して上位に来ています。

今回は勝ち馬に差されましたが、4コーナーでは勝ち馬より前にいて、内容としては負けて強しでした。個人的には、良馬場の速い時計にも対応できたのが収穫だと思います。

エコロアルバ

4番人気のエコロアルバは3着でした。3-3番手と前の位置を進み、2着とはクビ差です。

先行した2頭が大きく崩れた流れで、すぐ後ろにつけて上がり34秒9でまとめました。4コーナーでほぼ並んでいたアドマイヤズームは6着だったので、この馬の粘りは際立っていました。

3歳馬で、前走のしらさぎSは3着、2025年にはサウジアラビアRC(GⅢ)を勝っています。個人的には、今回の上位馬のなかで最も厳しい位置から残した1頭だと見ています。

マジックサンズ

5番人気のマジックサンズは4着でした。勝ち馬と同じ11-10番手を進み、上がりは34秒0です。

昨年の富士Sは2番人気で10着でしたが、今年は掲示板を確保しました。近走は札幌記念6着、函館記念5着と2000mを使われていて、今回は距離短縮での一戦でした。

勝ち馬とは同じ位置から最後の伸びで差がつきました。個人的には、マイルの流れでも十分に戦えることを示した内容だと思います。

トロヴァトーレ

1番人気のトロヴァトーレは12着でした。14-14番手と最後方を進み、上がりは36秒5、タイムは1分35秒4でした。

今年は東京新聞杯とエプソムCを、どちらも上がり33秒台で勝っていました。前走の安田記念は2番人気で9着です。

後ろの馬に向いた流れでしたが、4コーナーでも最後方のまま伸びてきませんでした。直線でなかなか差を詰められず、見ていて心配になるような負け方でした。

東京の芝1600mで勝ってきた馬なので、今回の敗因ははっきりしません。個人的には、次にどんな走りを見せるのか気になっています。

レースを見た感想

前半1000mが56秒7で、先行した2頭は上がり40秒前後まで止まりました。数字を見るだけでも、厳しいレースだったことが分かります。

そのなかで、12番人気のシュガークンが上がり最速の33秒7で差し切りました。大敗が続いていた馬の巻き返しに、直線は思わず見入ってしまいました。

2着のアンパドゥと4着のマジックサンズも、後方から34秒台前半の上がりを出しています。展開が向いた馬のなかでも、しっかり脚を使えた馬が上位に来た印象です。

反対に、3着のエコロアルバは前の位置から残っています。同じように前にいた馬が崩れたことを考えると、着順以上に評価したい内容でした。

1番人気のトロヴァトーレが12着、3番人気のアドマイヤズームが6着と、人気馬が苦しんだレースでもありました。

個人的には、ペースひとつで結果が大きく変わるマイル重賞の面白さが詰まった一戦だったと感じています。

次走注目馬

エコロアルバ

前半1000m56秒7の速い流れを3-3番手で進み、クビ差の3着に粘りました。前にいた馬が軒並み崩れたなかでの粘りで、内容は上位馬のなかでも目立っていました。3歳馬で、サウジアラビアRCを勝ったマイルでの走りは安定しています。次はもう少し楽な流れでどこまで走れるのか、注目したいです。


参考:JRA公式のレース結果・競走馬情報等をもとに、レース内容を振り返っています。

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