私の仏像52・宝積寺・閻魔王像 | 松本景の Pianissimo diary

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音楽の事、お寺巡り、猫との暮らしなど、日常の些細な事まで、徒然なるままに記した日記です♪

地獄の閻魔さま!

といえば、ここ宝積寺の

鎌倉時代作の閻魔王像も有名です。




閻魔王堂はだいたいいつでも拝観可能で、

目前でゆっくりと対面出来ます。


地獄の閻魔さま!ですから、

口を大きく開き、眉間には深いシワが!

怒りの表情ですが、ゆっくりと対面していますと、

恐怖というより妙な安心感さえ漂う不思議。


閻魔さまやお不動さまに時々身を正して頂かなければ、すぐに悪さばかりしてしまう煩悩の器。

そんなどうしようもない愚かな我々を、

閻魔さまは見限らずに、見捨てずに、

本気で怒ってくれます。

こちらがもう諦めようと思っていてもムダ(笑)

それでも怒ってくれる閻魔さま!

それは多分、どうしようもない愚かな煩悩の器で

あることへの気付きと、叱咤激励かもしれませんね。


理由や根拠???

そんな不毛なことより(笑)

おばあちゃんが

「嘘ついたら閻魔さんに舌抜かれるで!」

と云われたから嘘をつかない。

「閻魔さんのバチが当たるで!」

と云われたからなるべく心身を正そうとする。

それは立派な信仰であり、

アイデンティティです。

それ以上でも以下でもなく。


それでもなお、生かされている限り四苦八苦、

煩悩の炎に身を焼かれる我々を、

観音さまやお地蔵さまが憐れみ、

慈しんで受け取ってくれる。


ゆえにまた身を正そうとする(閻魔さまやお不動さま)しかし人間にはムリな所業で泣きつく(観音さまやお地蔵さま)

………以下娑婆無限ループ(笑)


からの、最強の如来!!!が最終的にすべてを

よきに計らい、まるごと浄土に救いとってくれる。



東寺の立体曼荼羅と金堂の薬師三尊、

三十三間堂の千手観音と二十八部衆など、

大きなお寺ではお堂を(迷惑にならない程度に)

行ったり来たりしていると、

ループをお楽しみ頂けること請け合いです(笑)