謎多き百済観音像 | 松本景の Pianissimo diary

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音楽の事、お寺巡り、猫との暮らしなど、日常の些細な事まで、徒然なるままに記した日記です♪

法隆寺にも沢山の寺宝や仏像が安置されていますが、

中でもこの百済観音立像は大変有名です。


初めて拝観した時はなかなかのインパクトに固唾を飲んだことを思い出します。

この百済観音像は謎が多く、
制作は7世紀頃、作者不詳。
お顔立やプロポーションなどから、
百済からの渡来仏で天竺製と言われればそのような気もするのですが、クスノキの一木作りで、素材は日本のものが使われていて、日本製であるとも言われています。
仏像というのは、信仰の対象ですし、そもそもあまり、「わたくしの作品です!」という主張は少なく、作者不詳の仏像は大変多いのですが、この百済観音もまったくの謎。
渡来の仏師によるものなのか…
少なくとも、モデルになっているのは日本人の体型とは違う気がしますが…

元々は虚空蔵菩薩だったらしいのですが、阿弥陀如来の化仏のある宝冠が見つかってから百済観音と呼ばれ始めたそうです。(菩薩の頭に阿弥陀如来の化仏があれば観音さまのしるし)
別のお寺からの客仏である可能性も高く、
誰が、いつ、どこで、そのすべてが謎に包まれた仏像です。
まぁ、7世紀頃の話ですから、謎であって然りですけれど(^^;
いずれにしても、ただならぬ雰囲気を纏った
この観音さまも、必見の仏像です!