私が初めてプロのデモンストレーションを見たのは、東宝ダンスホールでした。
入ったばかりの教室のサークル仲間と出掛けたダンスホール。
そこはもう驚きの空間で……。
昭和の匂いといいますか。
ストーンびっしりのドレスで踊っているマダムや、奥の方の席で所属スタッフの
先生（それもかなり年配の）と見つめ合ってお酒を飲んでいる方々がいて。
そして、その日のゲストが後に世界チャンピオンとなるカチューシャだったのです。
ただし、アルナスではなく、ジョナサンと組んでいた頃です。
それはもう衝撃でした。
なんて美しい。
なんて優雅な。
しかも、ドレスチェンジの間にはジョナサンがＭＣを務めるというゴージャスさ。
本当に夢のようでした。
その後、一緒に記念写真を撮ることができて（もちろん有料）、
「本当に感激しました～」と乙女のようにカチューシャに言ったら、
「あら、ありがと♪」と微笑んでくれたのが今でも忘れられません。
その数年後、武道館で行われたアジアオープンでも間近に見る機会が
あったのですが、その時はなんと飛行機が遅れたとかで、本人はやって
きたものの、踊れなくてごめんなさいというスピーチがあったのでした。
そのときは、髪上げもしていなくてカジュアルな服装だったんですよね。
別な試合で生観戦した時は、何がどうしてそうなったのかわかりませんが、
なんと試合の最中にカチューシャのシューズが脱げてポーンと飛んでしまったことが！
でも、慌てず騒がずでにこやかに履き直していて。
すごい余裕だなあと思ったのを覚えています。
その後はアレッシアの大ファンになり、イタリアを舞台にしたアニメを書いた時には
「アレッシア」と名付けちゃったくらいなのですが、やっぱりカチューシャの優美さ
にはあこがれます。
引退しても世界を飛び回るんでしょうかね。
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