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華藤えれな
ディアプラス文庫
小山田あみ
⭐️

天才ピアニスト ×厭世的チェリスト
華麗なる音楽一族

クラッシック界
年下攻
不憫受
能面攻
海外舞台 (ヴェネツィア)


自ら運転する車で
従兄弟の冬威(攻)を 
ケガさせてしまった朔真(受)。
冬威は、将来を約束されたような
才能の持ち主だった。
しかし、
冬威は事故をきっかけに
ピアニストとしては再起不能となってしまった。
そんな彼に対して朔真は、
ひどい負い目を感じていた。
その上朔真はもう長いこと彼に
秘めた恋心を持ち続けていたから。
華麗なる音楽一族の中で
義理の兄への遠慮と
自らを卑屈に貶めた日常の中
朔真にとって唯一の
輝かしい思い出が
天才的な従兄弟の冬威と過ごした
幼い頃のおもいでだった。
 そんな彼を救い上げ
もう一度か音楽の世界に立戻らせるために
朔真は捨て身の思いで、
彼が引きこもっている
二人の思い出の地-ヴェネツィアに
向かった。


タイトルに出てくる
『監禁』『飼育』は
一旦忘れてください。
あまりそんな描写は見られず
2人でヴェネツィアの封鎖的地理の中
段々心と身体を通わせていくと言う
内容なので
監禁・調教ネタ期待すると
肩透かししちゃいます。

それより
音楽業界舞台なので
いろんな種類の名曲が紹介されていて
その曲の表現が的確で
同じように音楽に興味のある方には
別の意味で面白い作品ではないかなとは思います。
チェリストの紹介にしても
股を開いて楽器を抱きしめて
官能を誘うような指使い といった表現は
(はあ〜そう来たか!)
さすが‼︎
と感銘しました。
ソロヴァイオリニストの
クネクネした
分かりやすいエロティシズムは
今までも数多く見たり感じたりしましたが
チェリストをそんな目で見たり
感じたりした事がなかったので
今回新しい発見でした。
 そんなチェリストの朔真が
再婚した複雑な家庭環境の中
ひたすら不憫に
自分を殺して生きている毎日の中
事故にあって
皮肉にも大好きな従兄弟の側で
供に暮らせる時間が
幸福な時間の始まりになったのかと、
何と言ってと
この不憫な朔真は
義理とは言え半分血の繋がった
兄から性的暴行を受け続け
管理される毎日だったので
そんな兄の元から離れて
好きな人の側に行く事が出来て
ホッとしたかと思いきや
その事故の原因が実は
兄の謀略で
兄への遠慮と好きな男の絶望的現状との板挟みで
結局何も出来ない生きているだけで
皆の厄介者だと最低な自己評価に
益々どん底に落ちてきます。
元来苦労性なんでしょうね。

攻主の冬威さんも年下とは言え
言葉が足りなさ過ぎて
朔真さんへの好意が
全く通じず
益々朔真さんを落ち込ませてますしね。
側から見てる常連店の店員さんから見たら
ヤキモキしてた事でしょうね。


今作の⭐️は
相変わらずや素敵な
小山田先生のイラストに1つ。
美麗ながらも
ちゃんと男の身体もしている
受の筋肉のある身体
すごく良いです。
後腰がちゃんと男の筋肉の付き方してるのが
さすがだなって思いました。