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水原とほる
ガッシュ文庫
榊空也
⭐️


物の怪 × オカルト小説家

人外
ホームドラマ


恋人からの突然の別れの言葉に
突発的に自殺をかんがえ
街を彷徨う丁則(アキノリ 受)

 そんな彼に声をかけたのは
この世ならざる者
物の怪・禍(ワザワイ 攻)だった。
 オカルト小説なる物を
飯の種としている丁則は、
新しい小説のネタにならないかと
禍を家に連れて帰る。
その日から3年…
何となく今も禍と共に暮らし、
身体の寂しさを紛らわせ、
禍にとっては飢えを満たすために
己の精液を与え続けている毎日。
 そんな日が何となく続くのかと
思われたその日、
丁則は、友達の真治から
プロポーズされて


読んでほとんど失敗無しの水原先生
今回も
作者 水原先生 という事に絶対の安心感を感じて
拝読しました。

又、
タイトル良い!
『禍と一つ屋根の下で』
何だか文学的でミステリアス。
先生も こだわったそうですね。

さて、
お話は
とても素晴らしかったです。
幼い頃より
得体の知れない物が見える体質のために
内向的な性格の主人公が
人じゃなく人外と
擬似家族みたいな暮らしの中で
安らぎを育てていく
 彼の職業がオカルト小説家という事で
作中3つの彼の作品が登場してきますが
どれもとても素敵な短編で
そんまんま『夏目友人帳』で使えそうな
ネタばかり。
 改めて先生の才能の奥深さを知りました。

 けど萌えという点では
作品全体に
まったりと繭の中のような
靄の中を揺蕩うようで
まったり、
エロティシズムはあまり感じられませんでした。
そこだけ残念でした。