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成瀬かの
プリズム文庫
六城ポゴ
⭐️⭐️

大貴族の子息 × 現代日本から迷い込んだ青年(男娼)

異世界ファンタジー
身分差
年下攻
モブH有り
見受け
軟禁過保護


楓月(受)は、グロスハイム王国の迷い人だ。
現代の日本から訳も分からず
いきなりこの異世界に、
飛ばされてきた。
何も分からないまま娼館に入れられ、
毎日汚い男たちの相手をさせられていた。
 そんなある日
繊細な美貌の人気を聞きつけ
楓月に貴族の指名客がつく。
 貴族の客たちから
リーンハルト(攻)の筆下ろしを頼まれて…

初めてのジャンルのBL
異世界に現代人が迷い込んでの
ストーリー世界は初
意外にこの分野は開拓の余地ありそうでワクワクしますね。
 書き手によっても
しっとりから
コメディまで幅広く描かれそうなジャンルですよね。
(山藍先生だったらもっと儚げ受で
   エロエロな作品を仕上げそう ドキドキ)

今作品では
受の喋り方が
現代っ子のさばっとした感じで
悲壮感がありません。
男娼に身を落としても
腐らず、反骨精神で
生き抜いています。
たくましい年上受なので
筆下ろしされた攻のリーンハルトは
楓月の聡明さや母性に惚れ直しまくってる感じです。
しかし、リーンハルトも読者には見せないけど
かなりイイ性格してるのかも⁈
(筆下ろしで上手く出来なかったからって
    楓月に再会するまで場数を踏んで経験値
    あげにきてるなんて、
    楓月じゃなくてもその辺の話は聞き出したい)


リーンハルトが楓月を見受けした後も
住む世界の違う2人は
なかなか両思いになれません。
この辺りは楓月の男としての矜持が
勝っちゃってるんでしょうね。
元々ヘテロで好きで
男に抱かれたい訳ではないから
リーンハルトのネコッ可愛がりが
疎ましく、
流される自分自身も許せなくて
ある日リーンハルトの邸から
飛び出してしまいます。
楓月がリーンハルトへの
愛を自覚するのは
それからなんですよね。
この籠からの逃亡は
楓月が
この世界で生きていく
男を愛する
覚悟を決める為に大事な通過儀礼
だったんだと思いますね。

面白い世界を紡ぎ出した成瀬先生
胸に刻んでおきます。