バーバラ片桐 花丸文庫 稲荷家房之介 ★
世の中から見捨てられた不出生の王子
× 王子に忠実な執事
腹黒執事の洗脳調教LOVE
とある国の王弟と日本人女性の間に
生まれた花音(受)は、
父が内緒で設けた子として
また、父のスキャンダルによる王位継承資格を脅かす存在として
その父に飼い殺しにされてきた。
現在幽閉されている館も
父のライバルにあばかれそうになり、
急遽王母の夏の館に身柄を移されることになる。
その館とは、幼いこと一度訪れ、
初めて優しくしてくれた執事・朝継(攻)がいる所。
そのことだけを楽しみに館に向かう花音。
冷たくかたくなになっていた花音の心を
じょじょに溶かしていってくれる朝継の存在に
(これは恋のなのかな?!)
と意識しはじめる花音。
そんな中、王族の一人、花音の従兄弟が
訪れてきて・・・
彼は父のスキャンダルを
探りにきたものだろうか?!
バーバラ先生にしては
おとなしい純情LOVEものかなって
最初、半信半疑で読んでましたが
2話目書き下ろし「檻の外の束縛」で
執事・朝継の心情がでてくるにいたり、
かなりの腹黒攻様ぶり
やっと理解できました。
(さすがバーバラ先生の描く攻様)
「檻の中」でも優しく紳士的に
花音に接しているようにみせて、
実はかなり計算して動いていたんですね~
「檻の外」読んでから「檻の中」読み返すと
じわじわと朝継の腹黒っぷりが見えてきます(笑)
花音の意志で朝継に恋しているように見えて
その実、うまく花音を誘導して
自分に盲恋するようにしていってますね。
何気ない言葉遣い
ボディタッチ
うまいな~
また、花音が従兄弟のティモシー王子に
強姦されそうになっているときも
あえてギリギリに助けにいって
弱っているところを
部屋まで確保しておいた上で
結局花音をおいしく食べてしまってます。
できる男、朝継!(笑)
「檻の外」でもせっかくの花音との
ラブイチャ2人だけの世界を
花音の親族に邪魔されないように
先手を打ち、策をめぐらせる用意周到さ。
花音は永い幽閉生活でかなりの世間知らずっぷりも
あるのでそんな朝継には生涯気づかず
メロメロにさせられていくんでしょうね、
ある意味お気の毒です~