水上シン ピアスシリーズ ★
表題作 「愛玩少年」
謎の男爵 × 貧乏中学生
時代もの 耽美 調教SM ミステリー
水上先生特有のねばりつくような
黒曜石のごとく輝く受の眼にひかれる表紙。
山藍先生とのタッグのイラストで私的には
印象深いイラストなので、今回初読。
う~ 正直「もういいかな」っと。
決して美しくはないんだけど
独特な奥深さのある絵は好きなんだけど、
ストーリーが単調かなっと。
なんだか訳有りの華族が
森深いお屋敷に越してきて、
貧乏な少年が奉公に行く。
いつもサングラスと帽子で顔を隠す謎の美男爵と
顔にキズのある無口な軍服の執事
とフランス人形と市松人形のコスプレをした美少年二人
という訳有り華族が暮らすお屋敷で
日々繰り返される性調教の日々・・。
そこにゴシップネタに恐喝する男が現れて・・・。
単行本1冊にまとめるために
あまりにストーリーが雑にとびすきてる感がいなめない。
自分の特異な容姿をコンプレックスとし、
決して人を寄せ付けず愛さない男爵が
どうして清次を受け入れ、愛するようになったのか
一切説明されていません。
結局身体の相性なのかな?!
また折角謎の男の乱入で2人の仲や、
謎の男と美少年2人との絡みも複雑に絡み合い
盛り上がっていきそうなところで
あっさり謎の男が屋敷を逃げ出すなんて
淡白すぎます!!
もっと美少年2人を手玉にとって
男爵や清次の仲をかく乱させたり、
少年2人をつかって男爵の秘密を探り出し
おいつめる過程を丁寧に描いていけば
より耽美でドロドロしい展開になったのにな
残念!
「燃える恋桜」
予備士官学校の鬼隊長
× 新米予備士官
ミリタリーもの
調教もの
BADEND
「愛玩少年」で死姦の趣味があった軍服の執事の過去話。
(死姦の理由も解明)
第2次世界大戦さなかの陸軍予備士官学校に
入学した清瀬(受)はその頼りない言動から
早速後藤中尉(攻)に目をつけられてしまいます。
毎日の訓練での厳しい叱責に加え、
中尉の身の回りの面倒をする
「当番生」に任命されてしまいます。
周りの皆からはかっこよくて凛々しい
中尉の当番生になった清瀬を
うらやましがり、
「当番生は担当者のお気に入りが選ばれるんだよ」
と言われますが、
どうしても嫌われているとしか思えない自分が
なぜ中尉に選ばれたのか納得できていません。
それでも、ふとした時の触れ方やまなざしに
本当の中尉の気持ちを知りたくて
「なぜ僕は当番兵に選ばれたのですか」
と聞いてみて・・。
前作に比べると若干コメディな要素があるところが
少しほっします。
日本の軍ものってなんだか暗いですからね
清瀬のおぼっちゃんおぼっちゃんした
ぼよよ~んとした雰囲気が
士官学校の雰囲気とズレてて
そこが小さな笑いにつながっていてよかった。
中尉は根っからのSなんですね
「燃える~」読んで納得しました。
「愛玩」でもムチふりふりしてましたけど、
あれはもはや趣味なんですね~
今回のつがいの清瀬くんに対しては
衆人環視で馬ノリになって
「お馬の稽古」と表してお尻にムチをうったり、
「たるんでる!」
と筋肉注射で栄養剤注射したりと
(本当に愛してるんですか?)
って質問したくなる内容が盛りだくさん。
でもでも、これが後藤中尉の愛し方なんですね。
清瀬くんもたとえゲンコツでなぐられても
エロっちくお尻を触られながら
ゲートルの巻き方指導してもらったり、
こき使われた後に甘いキャラメルで
餌付けされちゃうと
結局メロメロになっちゃうし、
結局、最強のつがいだったんだよね・・・・。
だからって、その清瀬くんが戦地で死亡した時
その死体を見たショックから
死姦に走るのはいかがなものか・・・・。
どうでしょう?