まるでEURO2012と歩調をあわすように、危機が進行している。
6月25日、いよいよスペイン政府が銀行部門への資本注入の支援をEU諸国に要請した。
この件でまたしても批判の対象になっているのが、ドイツのメルケル首相である。
6月25日付ブルームバーグニュースによれば、
「メルケル首相はローマで22日開かれた4カ国首脳会議で、金融市場の懸念を和らげるためにより迅速な行動を取るよう求めたフランスとイタリア、スペインの首脳の要請に難色を示した。ドイツ連邦銀行(中央銀行)は、欧州中央銀行(ECB)による金融機関支援に反対を表明しており、ここでもドイツと他のユーロ圏諸国との対立が浮き彫りになっている。 」
と書かれている。
銀行で済むからスペインのサッカーには影響を及ぼさないかといえばとんでもない。
2012年1月13日付SportsNaviコラム「リーガエスパニョーラと銀行の危うい関係 」によれば、1部リーガ所属のクラブがかかえる負債総額は11億ユーロにのぼるとのことである。
あのバルサでさえ3億6400万ユーロの純負債があると書かれている
またリーグの売上もブンデスより低く3位なのである。
ではそんなクラブがなぜ高額の報酬や選手の増強ができるか、といえばすべて銀行が野放図に資金を貸していたからだという。
ちなみに5月2日付サッカーキングによれば選手の平均年俸は
1位 バルサ 約870万ドル
2位 レアルマドリード 約780万ドル
ドイツはサッカークラブとしては6位 バイエルン 約590万ドル
である。
ドルトムントはといえば、少し前香川選手に提示した年俸が300万ユーロ、約375万ドルである。
現在EUの最大の資金提供国で、サッカークラブも健全経営のドイツからしてみれば、「なぜスペインの高額選手の年俸にドイツの金を出してやるのか」と思ってしかるべきではないだろうか
さすがに、年俸なしでやっていたギリシャ選手とはそこが違うところだと思わざるをえない。
6月24日付Goal,comによれば、
「スペインプロリーグ機構(LFP)は22日、リーガエスパニョーラ所属クラブとの臨時総会を開き、財務省への債務返済方法について合意に達した。」
とのことであるが、そもそも財務省に総額6億7300万ユーロの負債があるということ自体がかなり理解しづらいことである
さすがにこれで金を他国にお願いしても二の足を踏むのが普通ではないだろうか
今後リーガエスパニョーラの選手は債務返済のためにどんどん移籍せざるをえなくなる。
2年間シャルケに居たラウルは退団にあたり
「シャルケは特別な、本当に特別なクラブだ。感謝を表せる言葉がない。ここに来た最初の日から、たくさんの愛情と敬意を示してくれた。ヴェルティンス・アレナでプレーするときはいつも、ファンがチームを支えてくれた。アウェーでの試合でも3000~4000人のファンがチームと一緒にいてくれた」
と述べた。ドイツも悪くないぞ、ケチだけど
Ps.わが国政府は日本もギリシャのようになるとか言っているが、さすがに違いすぎだろう
政府・行政の体質、ついでに政治の状態は違うとは言い切りがたいが
エンディングは『世界それホント会議:質実剛健といわれるドイツ人 実はただのケチ』
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