「人の行動の支援」としてのコーチングを実際に行っている実践者が, コーチングをどのように定義しているか見てみよう。
世界的なコーチングの指導者のM、ダウニーは、
「コーチングとは、他者のパフォーマンスと発達を促進する技能」
エクゼブティブ・コーチングのパイオニアのJ、ウィティモアは、
「コーチングとは, 個人の潜在能力を開放し,その人自身の能力を最大限に高めることである。」
コーチングとメンタリングの指導者E,パーソロは、
「コーチングは個人指導と教示 (instruction)の形で他者のパフォーマ
ンスと発達を向上させる技術-教示的なアプローチである。」
としています。
以前にも述べましたが、これらを参考に、わたしは、コーチングを、
「対象者のパフォーマンス(成果、いい仕事)向上を目的とするコミュニケーションによる支援スキル」
と定義しています。そのためにコーチは対象者を観察し、傾聴し、質問し、交流し、教え、支援し、導き、権限委譲し、動機付け、対象者のパフォーマンスを高める。それは、個人と組織(企業)の未来をつくり出していく能力にほかなりません。
特に、ビジネス・コーチングで言えば、コーチングはリーダーシップのサブスキルと考えることができます。
したがって、ビジネス・コーチングでは、教え、助言し、やってみせて、フィードバックを与えることも大切なスキルになってきます。