エニアグラム~性格による相性について | 立命館大学ビジネススクール教授 高橋慶治のブログ

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立命館大学ビジネススクール教授、合同会社人間開発研究所代表社員、元臨床心理士、元JOC強化スタッフ(メンタルトレーニング、コーチング)の高橋慶治が、マインドフルネス、メンタルタフネス、ストレスマネジメント、コミュニケーション&人間関係など色々書いています。

エニアグラムの性格タイプの相性についてよく質問があります。

先日もFacebookから質問のメッセージがありましたので、これを機にエニアグラムの性格による相性について思うところをお話します。

まず、「相性」といっても色々あります。その関係が、遊び仲間、親友、恋人、親子、兄弟、夫婦、仕事仲間(上司、部下、同僚、顧客etc)など。

それらの「関係」によってずいぶん「相性」は異なると思います。

例えば、遊び仲間、遊び友達では趣味や興味を共通の関心としてあれば、細かい摩擦はあったとしても様々なタイプと仲良くやっていけるでしょう。

しかし、恋人や夫婦などのより深い関係になってくると、異なるタイプでは価値観の違い、コミュニケーションのスタイルや時間感覚などの違いが摩擦のきっかけになり深刻な葛藤を生み出すことがあります。

また、仕事仲間ですと、仕事上の困難や障害に出会ったときストレスフルになり、メンタルに悪い状態、エニアグラムの不健全な状態に陥り致命的な葛藤や行き違い、衝突に発展するかも知れません。

「良いといきは皆が良い人」かも知れませんが「悪いとき」が問題なのです。

生きている限り様々な問題に出会うものです。不健全な状態に落ちってしまったら同じタイプ同士でも、どのタイプ同士でも、その関係はうまくいかないでしょう。

また、表面的な性格は、タイプ3、7、8は前向きでテンポが速いタイプなので相性は会うかも知れません。しかし、これらのタイプは前向きであるが故、リスクや不安材料に気づかなかったり、それらをディスカウントしてしまったりして困難や問題を招いてしまうかも知れません。

タイプ1、5、6、9は必ずしもプラス思考でなくリスクや不安材料に敏感なので大きな失敗やトラブルはないかも知れませんが、チャンスを見逃してしまったり、チャレンジグな行動を控えてしまうかもしれません。

また、タイプ1、4、5、8は自分を人に合わせたり協調することが得意でないかも知れません。

エニアグラムの性格による「相性」に関し結論を言うと、

どのタイプも健全な状態で、お互いが多様性受容力、人間関係能力、コミュニケーション能力を高め、そして同じ目的やビジョンを持てるならば良い関係を築け維持していけるでしょう。

恋人や夫婦、親子であるならば、愛情と思いやり(独り善がりでない)が目的やビジョンの変わりに必要なのではないでしょうか。

人と良い関係を築き維持していくには、深くて広い人間理解、そしてソーシャルスキル(社会でうまく生きていく技能)、そして何よりも人間的成長が必要ということになります。