邦ロック日記①
KANA-BOON
「羽虫と自販機」「メリーゴーランド」

KANA-BOONは明るいバンドである。キャッチーなメロディとそれに乗せられる頭に残るフレーズたち。これが彼らの音楽の持ち味であるということには間違いはない。しかし、全曲表示で少し下にスクロールして、そこにある曲たちを聴いてみて欲しい。キャッチーの奥に潜む繊細でどこか悲しげな表情に気付くはずだ。

羽虫と自販機
「君を忘れたら もう歌を歌えなくなる気がするよ そんな気がしたよ」

彼らはこのフレーズをキャッチーなメロディーに乗せる。これでもかと言わんばかりの笑顔の中に映る哀愁を表現する。人間、誰しもずっと明るくなんて居られない。暗さがあるからこそ、それを明るく思う。KANA-BOONは明るい"理由"があるバンドであると思う。

メリーゴーランド
「生きることはつらいものです 死ぬことすら眩しく見える それでも日々にしがみついて生きよう」