はじめに:モグラ叩きのような「説得」はやめなさい
クロージングの土壇場で、相手が口にする決まり文句。
「やりたいけど、お金がなくて……」
「仕事が忙しくて、時間がなくて……」
これに対し、あなたは必死に説得していませんか?
「お金は作れるよ! 消費者金融とか……」
「時間は作るものだよ! 隙間時間で……」
これは「モグラ叩き」です。
一つの言い訳を潰しても、相手はまた別の言い訳(親に相談する、自信がないetc.)を出してきます。
なぜなら、これらはすべて「断るための口実(嘘)」だからです。
「組織の黒子養成協会」では、反論処理(オブジェクション・ハンドリング)を「三流の仕事」と定義しています。
一流の黒子は、反論を処理しません。
反論が出る前に、その芽を摘み取っておく(先回りする)のです。
今日は、相手の口から「できない理由」を物理的に言えなくさせる、
論理封殺のトーク術についてお話しします。
第1章:「お金がない」と言わせないワクチンの打ち方
相手が「お金がない」と言うのは、
あなたが「金額の提示」を最後にするからです。
最後に値段を聞かされれば、
誰だって「高い(払いたくない)」という防衛本能が働きます。
黒子の流儀では、最初にお金の話をします。
説明の冒頭で、こう釘を刺してください。
「このビジネスは、将来の権利収入を作るための『事業』です。
当然、初期投資として〇〇万円ほどかかります。
もし、その覚悟や資金を作る気が全くないのであれば、
時間の無駄なので今ここで席を立ちましょう。
どうしますか?」
これを最初に言われると、
相手は「話を聞く」と決めた時点で、
「お金を払う覚悟がある(または工面する気がある)」という前提に立ちます。
自分で「聞きます」と言った手前、
最後に「やっぱりお金がなくて」とは、心理的に言えなくなるのです。
これが「一貫性の原理」を使ったワクチンです。
第2章:「時間がない」を「やる理由」に変換する
「時間がない」という断り文句も、先回りで封じます。
相手が忙しそうな人であれば、説明の途中でこう言います。
「〇〇さんって、毎日すごく忙しそうだよね。
だからこそ、この話を持ってきたんだ」
相手は「え?」と思います。
「だって、今のまま働き続けても、来年も再来年も『時間がない』ままでしょ?
それを変えるための『仕組み作り』の話だから。
暇な人にはこの話、してないんだよ」
こう言われた後で、相手は「時間がないからできない」と言えるでしょうか?
言えません。
言った瞬間、「私は一生、時間がない人生を選びます」と宣言することになるからです。
相手の「言い訳」を、あらかじめ「参加すべき理由」に変換して置いておく。
これが黒子のトーク設計です。
第3章:それでも渋る相手への「魔法の質問」
先回りをしても、最後にウジウジ悩む人もいます。
そんな時は、説得せずに、「分離(アイソレーション)」という技術を使います。
「一つだけ聞くね。
もし、このビジネスへの参加費が『無料』で、
時間も『無限』にあったとしたら、
〇〇さんはこれをやりたい?
それともやりたくない?」
この質問に対し、相手が「それならやりたい」と答えたら、勝ちです。
ビジネスの内容自体には納得していることが確定したからです。
あとは淡々と詰めればいいだけです。
「OK。じゃあ、やる気はあるんだね。
問題は『資金』だけだ。
一緒に、どうやって資金を作るかシミュレーションしよう」
ここで相手は「やりたくない」とは言えません。
さっき自分で「やりたい」と言ってしまったからです。
あとは、あなたが提示する資金調達プラン(カード分割、不用品売却など)に従うしかなくなります。
最後に:逃げ道を塞ぐのが、プロの優しさ
「追い詰めているようで可哀想」と思いますか? 違います。
人は、誰かに背中を蹴飛ばされない限り、
新しい一歩(出費や挑戦)を踏み出せない生き物です。
言い訳という「逃げ道」を塞いで、
「やるしかない」という状況を作ってあげること。
それが、相手の人生を変えるリーダーの責任です。
「組織の黒子養成協会」では、 「妻に反対される」「自信がない」など、
あらゆる断り文句を事前に無効化する「完全封殺トークスクリプト集」を公開しています。
説得する労力はもう必要ありません。
相手が自分の口で「やります」と言うしかないレールを、ただ敷くだけです。
次回は、「『ダウンが動かない』と嘆く前に。彼らを指示待ち人間にしているのは、あなたの『完璧なフォロー』です」
についてお話しします。
良かれと思ってやっているサポートが、
組織の自走力を奪うパラドックスについてです。
片桐 慧
口下手なあなたのままで、勝手にダウンが増え続ける「黒子の裏マニュアル」を見る