近頃の生成AIの技術の進歩には驚かされます。たぶん1年くらい前(2024年の中頃?)、X(旧Twitter)のポリシーが改変されて、ユーザーがアップした写真、イラストなどの画像は、その時点で生成AI学習に使用されることを許諾したこととみなす、みたいなことになり、Xの絵描き界隈が大騒ぎになったことは記憶に新しいですが、自分も当初はご多分に漏れず、生成AIに対していい印象は持っていませんでした。
AIにイラストを描かせると、スピードは人間の比ではありませんが、どこか機械的で冷たい印象を受けたものでした。また人物の関節や指の表現が苦手で、結局人の手による修正が必要だったりして、AIもまだまだだな、というのが正直な印象でした。ところが、最近になって公開された生成AI「NanoBanana」は、いままでのそれとは一線を画し、とんでもない再現度の高さで話題となっています。自分もこれをXの知り合いのフォロワーさんのポストから知って、興味本位で試してみることにしました。
自分としても、自作のイラストなどを、本人のあずかり知らないところでAI学習に使われる、というのは気持ち悪いし、賛同しかねますが、自らの意思でAIを試すなら話は別です。そのためなら、自作イラストをAI学習に提供するのも合意の上なので、特に気持ち悪さは感じませんでした。で、実際に試してみると…
ほんの十数秒で生成される
まず写真から線画をおこす精度が半端ないです。漫画イラスト作成ソフト、クリスタの線画抽出機能の比ではありません。(クリスタの機能も十分すごいですが)また、AIに指示を出すことでアングルも変えられるため、漫画の背景作画の時短に威力を発揮することでしょう(商用利用も可能)。
それからしばらくして、このNanoBananaを使って、キャラやメカのイラストなどから、フィギュアやプラモデル風の写真を生成する、というのが流行りだしました。自分も試したところ、あまりの完成度の高さに目を奪われました。これはほかのXのフォロワーさんにも教えなければ!という欲求に駆られて、「NanoBananaすごいよ!見て見て!」という思いで、画像付きのポストを連投しました。すべて自分で撮影した写真や自作イラストを使ったもので、著作権や肖像権を侵害するような画像は一切使っていませんが、今思うと、ちょっと調子に乗っていたと反省しています…
モノクロのイラストからでも、欠けている部分も補完して生成してくれます すごい!(語彙力
それから数日後、Xのタイムラインで、近頃の生成AI祭りに対して、よく思わない方のポストを目にしました。感じ方、考え方は人それぞれですので、生成AIに否定的な意見も当然あるでしょう。でも人を○すとか、他人の物を盗むとか、明らかに間違っていることならまだしも、生成AI、AI学習に対しては解釈の余地があると思っています。突然出てきたものに嫌悪感を示すことは、ある意味仕方のないことだし、今後一般的な解釈が変わっていくことも考えられます。ただ自分としても、そういった方々に不愉快な思いをさせることは本意ではないので、それ以降は生成AI画像をポストすることは自重することにしました。ですがその後、あることに気づきました。
それは交流のあった、Xの相互フォロワーさん(仮にAさんとします)にブロックされていたのです。ショックだったのとともに、なぜ?という思いで、Aさんに限らず普段はあまり見ることのない、プロフィール欄を見てみたところ、AI学習に対してかなり否定的な記述をされていて、こうゆうことは許す、こうゆう人はブロック、みたいな書き方もされていました。どうやら私は、Aさんの中のフォロワーとしてのルールを破り、逆鱗に触れてしまったようでした。
自分が逆の立場であれば、自分のX上フォロワーに対するの方針、みたいなことはあえて公言はしないし、いきなりブロックではなくミュートとか、せめてブロ解くらいにとどめると思いますが、まあ公序良俗に反しないかぎり、SNSをどう運用しようと個人の自由ですし、他人がとやかく言うことでもないかと思います。Aさんとは残念ながら相性が合わなくてご縁がなかった、ということでしょう。寂しくはありますけど…
今回の件で、Aさんに対して、いやな思いをさせる意図などまったくなかったとは言え、申し訳ないことをしたな、という気持ちは残っています。イベントでお会いして自分の本を買ってくれたり、直筆イラストもいただいたりして、自分としては仲の良い創作仲間だと思っていただけに残念です。今後Aさんが私のポストを見ることはないと思いますが、Aさん以外にも同じ考えの方は少なからずいると考え、それに類するポストはすべて削除することにしました。
まあリアルでも、仲が良かった人同士がちょっとしたことで仲たがいし、それっきりということはままあるし、SNSでも直接、間接的にも何度かあったので、ある程度仕方ないことだとは思います。ただ、人付き合いって難しいな、とこの歳になって改めて思い知らされた一件でした。



