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 元厚生次官宅襲撃事件で、さいたま市南区の山口剛彦さん(66)夫妻を犯人が殺害した際に使用した凶器は、傷の状況から幅3~4センチ、刃渡り20センチ程度の短刀のような刃物だったことが21日、わかった。

 埼玉県警は、極めて殺傷能力の高い凶器が使われた可能性があるとみて捜査している。

 県警によると、山口さんは胸と背中に計4か所、妻美知子さん(61)は胸と脇腹の計3か所に目立った刺し傷があり、中には深さ16・6センチに達する傷もあった。刃は下向きで心臓にまで達しており、2人の肋骨(ろっこつ)を砕いてしまうほど硬い材質でできていたとみられる。

 捜査幹部によると、刃の幅は広くても4センチほど。出刃包丁や文化包丁ほど幅がなく、柳刃包丁よりも厚みがあることから、凶器は調理用包丁ではなく、短刀や小型の刀など、殺傷を目的とするものの可能性が高いという。

 美知子さんの遺体の状態から犯人は刃物を右手で持っていたとみられる。
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 元厚生次官ら連続殺傷事件で、被害者が宅配業者を装った男に襲われたとみられることから、大手宅配業者では配達員に制服や名札の着用の再徹底を図るなどの対応に追われている。各社はお歳暮シーズンの本格化を控えており、「現時点では受け取り拒否などの支障は出ていないが、警戒心が強まって業務に影響が出る可能性もある」と懸念している。

  ■イメージでチェック■ 犯人は山口さん宅を土足で歩いた 1階見取り図

 業界大手のヤマト運輸には問い合わせ窓口に不安を訴える客からの電話が数件寄せられたという。

 このため同社は19日、全国の営業所に対して配達員が制服、制帽、名札を着用し、訪問時に社名と氏名を名乗ることを徹底するよう指示。その上で、ホームページでこうした取り組みを報告し、「ヤマト運輸」「宅配便」を装った不審な訪問に注意するよう呼びかけている。同社広報課は「事件が長引けばお客さまに不安が広がるので早く解決してほしい」と話す。

 また、佐川急便と日本通運も、全国の営業所に対して同様の指示をし、ホームページ上で客に対し取り組みと注意を掲載している。

 ただ、今週末からはお歳暮シーズンが本格化することから、佐川急便広報部の担当者は「求められたら社員証を提示するよう指示しているが、身分を疑われて受け取りを拒否されたり、不在荷物が増えることが予想される」と心配な様子。

 日本通運の広報部担当者も「心当たりのない荷物に対して警戒心を持つ方も多いだろう。これからは贈答品が増加する時期で、普段より荷物が2~3割増になる。悪影響が心配だ」と困惑していた。

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 元厚生事務次官連続襲撃事件で、警視庁は20日、重傷を負った東京都中野区の吉原健二さん(76)の妻靖子さん(72)が事情聴取に応じ、「犯人は30~40歳で身長165センチ前後、野球帽か作業用帽子をかぶり、作業着上下姿だった」と証言したと発表した。靖子さんの聴取は初めて。警視庁と埼玉県警の共同捜査本部は、犯人につながる重要な情報として、事件解明を急ぐ。

 警視庁によると、靖子さんは板橋区の病院で短時間の聴取に応じた。それによると、犯人は30~40歳の男だった。身長は165センチぐらいで野球帽か作業帽をかぶっていた。作業服の上下のような格好をしていたが、いずれも色はよく分からないという。

 男は「宅配便です」とインターホンを鳴らした。配達を装うため箱のようなものを手にしており、応対に出た靖子さんの胸を無言でいきなり刺したという。靖子さんは「相手の顔は覚えていない」と話しているという。

 一方、警視庁が吉原さん宅の室内を検証した結果、玄関の内側に、吉原さんの印鑑が落ちているのが見つかった。廊下やリビング、台所に土足痕や血痕が残っていた。物色されたような形跡はなかったという。

 警視庁は、現場の状況から、玄関から中にいったん逃げ込んだ靖子さんを、男が刃物を手に室内を一周するように追いかけ回し、外に出たとみている。男は終始無言だったという。【佐々木洋】

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