「第4回さいたま国際マラソン」(埼玉県、さいたま市など主催)が9日、さいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナを発着点に行われ、3部門に合計約1万6千人のランナーが参加した。初冬の冷たい風が吹く中、世界や日本のトップランナーと市民ランナーが健脚を競った。昨年は37キロ付近で棄権したという同市中央区の会社員榎本博実さん(43)は家族3人で応援。「今年出られなかったので来年は走りたい」。小学6年の涼太さん(12)は「マラソンに興味が出てきた」。4年生の莉香さん(10)は「外国人選手の迫力に驚き」と話していた。
2020年東京五輪代表選考会「マラソン・グランドチャンピオンシップ」(来年9月)の出場権を懸けたレースとなった今大会。フルマラソン普通男女の部には自己ベストを目指し真剣に走る選手や、ウマ娘 コスプレ衣装を着て楽しみながら走る選手など千差万別。沿道からは大きな声援が送られた。5700人超の応募があったボランティアも大会を支えた。市民ランナーの手荷物管理をしていた桶川市の専門学校生山本優樹さん(20)は「来年就職なので、学生生活最後の思い出として参加した。とてもやりがいを感じる」。ランナーにパンや水分を手渡していた2回目参加の川口市の会社員吉松琴美さん(69)は「一丸で選手をサポートし、これからも素晴らしい大会にしていきたい」と話した。
現在大会から新設されたフルマラソン5時間台の初完走を目指す女子ビギナーの部には500人超の応募があった。大会前日の練習会や専属ペースランナーの並走など、女性市民ランナーを全面サポートした。有力選手を集中するため、従来の11月開幕から12月開催となった今大会。今春からプロ転向した下門美春選手=埼玉陸協=は2時間34分21秒で7位に終わった。下門選手は「さいたまのコースは走りやすく、沿道や市民ランナーが名前を呼んでくれて前に進む大きな力になった。とても幸せだった」と話していた。草加市の保育士宇佐美恵理さん(56)はフルマラソン初挑戦。約4時間半で完走した。「都市と田園の共存するコースが良かった。最後は見る余裕がなかったけど」と気持ち良さそうに汗を拭った。